野生の鹿・猿 出没
いめかしら
犬頭の糸伝説とは
蚕を飼わせていたが、どうしたことか、本妻の
蚕がみなしんでしまった。 群司は冷淡になり寄
りつかなくなったので、本妻はまづしくなり、わ
びしい日々を送った。
そんなある日、桑をたべている一匹の蚕をみつけ、
これを大事に育てていると、
白犬が走ってきて蚕を食べてしまった。
驚き悲しんでいると、犬がくしゃみをし、
鼻の穴から白い糸を出した。不思議に思って糸をたぐると、
糸はどんどんでてきた。四〜五千両(一両は3.75グラム)ほど
枠に巻き取ったところで、犬は倒れて死んでしまった。
哀れに思い、中に入ってみた。するとどうだろう。自分の家の
黒くて節のある糸と違って、雪のように白く光沢のある糸が
いっぱいあるではないか。妻からこの不思議な話をきいた群司は、
自分の薄情を恥じ、以後、本妻のもとに留まるようになった。
作り、美しい糸が限りなくとれた
天皇の衣類を織るようになったという。
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