羅臼(ラウス)

 知床峠が閉鎖される冬は羅臼にはあまり人が訪れません。しかしオオワシ・オジロワシをはじめ多くの動物を見れるのが羅臼です。

 羅臼の町の中心(といっても10分も歩かない小さな町ですが)から海岸沿いに散策をすれば多くの動物に出会うことになるでしょう。
 町の中心に近い羅臼港付近や、羅臼川近くでは、かもめが多く見られます。時には頭のすぐ上を群れで飛んでいくこともあります。最初はその姿に興味を持つかもしれませんが、そのうち飽きてきます。それくらい多くの野鳥がいます。でも一番目立つのは烏です。
 海岸沿いに行くと老人(森繁久弥)の像の立つ潮風公園に出ます。このあたりからワシを目にすることができるようになります。公園とは道路を挟んだ反対側の斜面の木に止まるオオワシやオジロワシを見ることができると思います。ただし、その日その時の状況によりますが。 オジロワシもオオワシの違いはここをクリックして確認してください。
 さらに進んで、ヒカリゴケ洞窟へ行くと氷が作った自然の芸術を見ることができます。そして目を上にやると、ワシが見れることでしょう。ガードレールの向こうには国後島が、海面や近くの岩にはヒメウ(本州でよく見るウミウよりひとまわり小さい鵜)を見ることができます。
 しばらくは海岸に沿って進みます。海上を注意してみていると鳥の姿を確認できることでしょう。晴れていれば国後島が大きく横たわっているのがわかるはずです。
 やがて海岸町に入ると左手に林のある崖が出てきます。注意深く木の枝を観察してください。ワシが見つかるかもしれません。
また木の 根元にはエゾシカがいるかもしれません。雪の降った日にオスのエゾシカが姿を見せてくれました。警戒したのか、向こうもこちらをずっと見ていました。
 さらに進み、サシルイ(刺類)の集落に入っていきます。ここを流れるサシルイ(刺類)川は、その奥がワシの最大のネグラになっています。あまり奥に入らぬようにとの注意書きがあります。冬はよほどの装備をしていないと入れないような道ですが。この川に架かる橋にきたら、川の上流のほうを注意してみてください。また民家の裏の林にも注意を払ってください。空を飛ぶワシの姿を見れるかもしれません。

 道はこのあとも海岸沿いに相泊まで続きます。ただし冬期は途中の石見橋詰までしかバスは運行されていません。この道は海岸沿いの崖の下を集落に通り続いています。集落のはずれあたりにワシの姿が多いようです。途中のモセカルベツ川はワシの第二のネグラです。ワシは羅臼港から石見橋詰BSの手前の岬町で多いとのことですが、その日の状況によってもかわるとのことです。
 海岸では多くのカモを見ることができます。このカモは多分シノリガモだと思います。サシルイ川の河口付近を泳いでいました。
 運がよければとどやあざらしなどの海獣も見られます。しかし北風が吹く日が続いてていたため流氷が国後島の方へ行ってしまい見ることができませんでした。
 最近の環境破壊のせいでしょうか、以前に比べワシの数は減ったとのことです。いつまでもワシの姿が見れるよう我々も最低限のマナーは守りたいと思います。
 羅臼からの帰りに標津町の崎無異付近でエゾシカの大きな群れに会いました。

・オジロワシとオオワシの見分けかた

オジロワシとオオワシはともに翼長が2メートルになる大きな鳥です。
 オジロワシはその名の通り、尾が白いワシです。翼長が1.8から2.3メートルで全体に褐色でくちばしがうす黄色、全長はオスが約80cm、メスが約95cmです。ただし若鳥は全体に黒っぽい色になります。尾は扇形をしていて白く、翼の後部がまっすぐです。
 オオワシは翼長が2.2から2.45メートルで白黒の模様がはっきりしています。くちばしが鮮やかな黄色で太い。ただし若鳥はこの白黒の模様がはっきりしていない。尾はくさび形をしていて白く、翼の後部がまるみがあります。
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