2001年、4月28日から5月1日まで、北のほうを旅してきました。満開のソメイヨシノを求めての旅でしたが、すれ違ってしまったようです。それでも、山形は長井市の久保の桜、弘前でのねぷた、函館の夜景など、価値あるものに出会えて満足しています。その旅の記録です。もっとのんびりしたほうが良かったとも思いますが、これはこれでまた面白い。
なお、この計画の変更の多い旅では、ジョルダン(株)のi-mode版の乗り換え案内に、ずいぶんお世話になりました。便利な世の中になったものです。
4月28日-----置賜桜回廊-----
普段より、少し早起きして、東京駅へと向かう。指定席が取れなかったため、30分前には、並んででも座って行こうと計算。昨日購入したお酒(梵吟醸500ml)と駅弁を手に新幹線のホームへ。と、既に長い列。危うく座れないところであった。
東京
新幹線つばさ119号10:16〜11:51(福島)11:53〜12:36
赤湯
お昼過ぎに赤湯に着き、1000本桜のあるという烏帽子山公園に向かう。桜の状態によっては、赤湯温泉で一泊しようと計画。しかし、ソメイヨシノの花は半分以上落ちていて残念。それでも、比較的花の多いソメイヨシノの下で一杯。ぽかぽかとした、良い陽気でした。満開だとすごいんだろうなぁ。
写真:シダレザクラ
写真:高台の眺望
赤湯
フラワー長井線15:17〜15:50
長井
長井市には昨年に続き、2回目の訪問。昨年は、ソメイヨシノが満開だった。今年は、だめだろうと思いつつ、宿を決めてすぐ最上川堤防へ。川の両脇のソメイヨシノも千本桜として知られている。が、予想以上に散っていて、赤湯よりも葉桜の割合が高い。ソメイヨシノはあきらめ、久保桜(エドヒガンザクラ)へ。昨年は、まだつぼみの枝もあったので、ちょっとだけ期待して向かう。
そこには、期待以上の桜があった。
写真:久保桜(正面)
写真:久保桜(幹)
写真:久保桜(ソメイヨシノと一緒)
写真:久保桜(夜桜)
写真:久保桜(土)
写真:久保桜の子供
昨年来た時には、こんなにすべての枝に花が咲くとは思わず、それでも、みとれてしまった。「10年くらい前に、元気がなくなったこの木を、地元の人たちが応援してきた。」と、地元の学校で作ったのであろう、案内板にある。根が栄養をとりやすいように、土を変え(写真参照)、枝の折れた箇所の治療をしているそうだ。久保桜は、その感謝を花の時期に現しているように見える。無理せず長生きしてくださいねと、私よりも遥か後まで生き続けるであろう、この木に告げる。近くには、久保桜の分身も花をつけていた。来た道には、エドヒガンザクラの苗木を育てている一角もあった。1000年後の人々は、どんな桜で花見をするのだろうか?生まれ変わって、また、花見がしたい。
地元の方たちがテントで売っていた玉こんにゃく(100円)をつまみに一杯。隣のソメイヨシノもここは満開。夕日に映えた久保桜は最高です。
その後、3キロほどの先のかすみ桜もと足を進める。しかし、すぐ近くと示す案内板にたどり着いた時にはもう真っ暗で断念。引き返した帰り道の久保桜は、ライトアップされて、夕方とは別の神々しさを持っている。しばらく眺めて宿に向かう。
もう一日、長井市、白鷹町の数ある桜を回り、久保桜の念仏踊りを見るのが当初の予定であったが、弘前の桜が逃げぬうちにと弘前に向かうことにした。薬師桜や釜の越桜など、名残惜しい。せめてもと、早起きして、草岡の桜を見てから向かうこととして就寝した。
4月29日-----山形から弘前へ(弘前公園とねぷた)-----
7時に、チェックアウトし、草岡の桜に向かう。歩くと遠い・・・。着いたのは8時20分頃。来てよかった。
写真:草岡の桜1
写真:草岡の桜2
写真:草岡の桜3
この桜は、個人宅の中にある。今は、裏に駐車場があり、私たちも見ることができる。この桜の姿も、また美しい。よろしく守り続けてください。9時過ぎには電車が出てしまうので、早々に駅へと向かう。
羽前成田
フラワー長井線09:04〜09:40
赤湯
奥羽本線09:50〜10:20
山形
ホリデー仙山12号10:38〜11:45
仙台
やまびこ81号12:00〜13:20
盛岡
ヨーデル号(高速バス)13:50〜16:10
弘前
乗り継ぎの時間が短く、途中下車できなかったのが残念。バスの車窓から満開の桜が時折見えて、期待はつのる。弘前に着き、早速、宿を探しに観光協会に向かう。「今日は、どこも満室です。」と告げられる。宿探しだけで、子一時間のロス。ゴールデンウィークは予約して出かけましょう。
どうも、今日は、ねぷたが出るらしい。春の桜祭りにあわせて、GW中に2回、ちょこっと出るそうだ。観光客にとってはありがたいことです。だから宿がうまっていたのかな?とも思う。
道中で、青森の酒(掬水大吟醸300ml、豊盃純米300ml)を調達し弘前公園へ。着いたとたんに唖然とする。見事な散り様!
写真:弘前公園(お堀)
でも公園内には、花の残っている場所が多くありちょっと安心。踊る紙人形を売っていたり、スタンダードな曲をドラムとギターを演奏しながら歌っている外人さんがいたりとにぎわっている。有料(300円)のエリア内ではシダレザクラが満開。天守閣そばの御滝桜は、どの角度からでも美しい。日本最古のソメイヨシノ、正徳5年のカスミザクラ、日本一太いソメイヨシノの他にも、良い桜がたくさんある。四日前位は、さぞすごかったことだろう。
写真:弘前公園(杉の大橋前)
写真:弘前公園(カスミザクラ)
写真:弘前公園(日本最古のソメイヨシノ)
写真:弘前公園(日本一太いソメイヨシノ)
写真:弘前公園(御滝桜:本丸より)
途中、ねぷたを見物に行く。素晴らしい!!太鼓、小さいねぷた、大きなねぷたと、桜祭りで見れたのはラッキーでした。
写真:ねぷた(太鼓)
写真:ねぷた(その1)
写真:ねぷた(その2)
写真:ねぷた(帰り道)
帰り道では、ねぷたの高さを低くして電線を避ける仕掛けがある。メインの通りには、そもそも妨げるものはなく祭りとともにある街を感じさせる。
弘前公園の夜桜を堪能して宿へ。
4月30日-----青森、函館山-----
北海道は、咲いていないだろうなと思いつつ、弘前からは、4時間弱、4千円以下で函館まで行けるのだからと、行くことにした。2時頃には、函館に着くようにと、天満宮のシダレザクラの前で朝食。最勝院五重塔のエドヒガンザクラ(すっかり葉桜)に寄って、まずは青森へ向かう。
写真:天満宮シダレザクラ
弘前
いわき3号09:02〜09:32
青森
青森では、市場を見物。駅前すぐと、デパートの地下がまるまる市場になっている。子持ちのクリガニなど、食べたことのないものは食べたくなるが、我慢する。市場の出口近くの食堂で、マグロ丼とホッケで早い昼食をとり、100円ショップで栓抜きと紙コップを買い、奥入瀬ビールを手に函館に向かう。海峡5号は、ドラえもん列車となっていて、自由席に座れず、海の底でのんびりビールを飲む計画は断念。立って飲むはめになってしまった。
青森
海峡5号11:08〜13:48
函館
宿を取り、五稜郭へと向かう。街路樹の桜は満開近い。ちょっとだけ期待したものの、五稜郭は、二分咲き程度。あきらめて元町へ。赤レンガ倉庫群で函館ビールを飲み、宿の近くの炉辺焼屋へ。聞けば、桜は昨日開花したばかりだそうだ。例年は、GW中には満開にはならないそうだ。この店で、鰈の干物、烏賊サラダ、蛸刺と、ニセコ鬼ころしを合わせて。なかなか美味しかった。
8時になり、バスで函館山へ。ロープウェイよりかなり安上がり。道中、徐々にその片鱗を現した夜景は、100万ドルといわれるのも良くわかる。なぜ一億円じゃないのかは不明。じゃがBというジャガイモを使った発泡酒を飲みつつ眺めていたが、めちゃくちゃ寒い。室内で展望できるフロアへと移って、サッポロ生ビールを飲む。湾の形の美しさと街からの距離のよさが、この美しさにつながっているのだろう。
写真:函館山からの夜景
5月1日-----帰路-----
早起きして朝市へ。うにといくらと甘海老のどんぶりと烏賊ソーメンで贅沢な朝食。烏賊の肝がついてなくて残念。
その後、昨日に引き続き、五稜郭を見に行くが、今日明日に満開になることはなさそうに思えたので、帰ることにした。
写真:五稜郭タワーから
朝市近くで、地ビールBEELONG'Sの生を飲んで帰路に着く。昨日の反省から指定席を取ると、車両に客は二人だけ。海の側に席を移し、のんびりとする。海の底あたりで、大沼ビールを飲み、満足。
函館
はつかり14号10:02〜14:14
盛岡
やまびこ50号15:15〜17:58
宇都宮
盛岡で、ジャジャ麺と牛タンで昼食。宇都宮では、お酒の会などでお会いした、目方酒店さんをのぞきに行く。奥さんに栃木の酒を案内していただいて、白相酒造さんの那須だんだん純米吟醸を購入する。その後は、晩御飯がわりに餃子でビール。味噌屋さんのお店の水餃子が美味しかった。
宇都宮
東北本線通快19:37〜20:59
赤羽
埼京線21:05〜21:24
渋谷
夜、10:30頃、帰宅。やっぱり自宅は落ち着く。明日が休みだから出来る旅程だったかなと考えつつ、床に着く。次は、もっとのんびりしよう。
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