転 け と り ま す
#1:苔撮り事始め

新シリーズを始めるにあたり、タイトルの意味から説明しなければならない。
背の低い植物を撮るとき、誰しも同じだろうが這い蹲って撮る。
このシリーズの主題である[苔]は言うまでもなく背が低い。故に撮影姿勢を遠目で見ると、まるでそこに転けているように見えるらしい。言うなら、「転けた姿勢で苔撮りをしている」と。

はまってます。苔にはまってます。
そして、見つけた苔を「転け撮り」ます。

と、いうのは、他でもない麦草ヒュッテ。
2011年5月21日、晴天に恵まれて暑いくらいの陽気の中、同ヒュッテをベースに高山植物撮歩をした。
当日のお目当ては、カタオカソウなのだが、これは一週間ほど前にとんちの写真館さんから「咲いている」という情報を得て、一緒にこの花を撮りに行った。
彼は諏訪から、鈍は武州の寒村から。

これがそのカタオカソウ。
カタオカソウ (キンポウゲ科 オキナグサ属) 2011/06/21:麦草ヒュッテ野草園

美しいっ! これぞ北の貴婦人っ!
いやぁ 感激っ!  感動っ!

明治の昔、千島列島を探検した「片岡某」と言う人がこの草を発見したことによるのが命名の由来だとか。 そして、その原種を麦草ヒュッテのオーナーが7年の歳月を丹精込めて育てあげ、花開いたのがこれなのだ。

=◇=

そして、肝心の苔だ。
午前中は麦草ヒュッテ園地の高山植物撮りに専念して、午後はウスギオウレンを求めて分け入った、その原生林に運命の出会があった。

コメツガだろう木の朽株に、鮮やかな朱色が点々と。
コナアカミゴケ (ハナゴケ科 ハナゴケ属) 2011/06/21:麦草峠
これだよ、これ。 この姿形。
先のカタオカソウとはあまりにもかけ離れているではないか。
こりゃすごい。

=◇=

そして原生林に分け入ること、さらに十数メートル。
なんとっ! 奇妙な形の苔ではないかっ!

ヤグラゴケ (ハナゴケ科 ハナゴケ属) 2011/06/21:麦草峠
これは、この世の植物なのだろうか?
鈍はそこに幽玄の世界を見、そして憑かれたのだ。

と、これが苔にはまったきっかけなのである。
つづく
=◇=
ここにあげた苔は、正確には地衣類に属するものです。なお種名は筆者の浅い経験に基づくものですから、間違いがあるかもしれません。お気づきの方は下のアイコンからメールでご教示いただけると幸いです。




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