夢人島の掲示板に寄せられた質問です。

断端の処置についてお尋ねします。12月末に大腿切断の手術をしました。現在リハビリ病院への転院の待機中です。断端については、弾力包帯を巻いているのですが、その他にも段端を強くするためにしなければいけないことがあるのでしょうか。病院のベッド待ちの間に断端を強くするためにすべきことを教えてください。特にどちらの病院の医師からも指示はないのですが・・・。
2002年2月11日
切断直後の断端の処置は,弾力包帯を巻くことのほかは,拘縮(関節が固まった状態,関節の動く範囲が狭くなります)の予防と,筋力の強化です.
大腿切断では短断端ほど股関節(下肢の根元の関節)が屈曲(曲がった状態),外転(開いた状態),外旋(外側に回った状態)で固まりやすいので,断端の下に枕を置いて股関節を屈曲位に保ったり,股の間に枕を挟んで外転位に長時間保つことは避けなければ行けません.車いすに長時間座ることも屈曲拘縮の原因になります.
 
屈曲拘縮を防ぐためには,腹臥位で寝ることをすすめます.
関節の動く範囲を維持したり,狭くなった運動範囲を広げるためには,自分で動かすほか(自動運動),誰かに動かしてもらう(他動運動)とよいでしょう.股関節はどのくらいの範囲動くと正常かどうかは,反対側の股関節を動かしてみたら分かります.
 
断端の筋力を強くするためには,自動運動をします.
自動運動は,股関節の屈曲,伸展,外転,内転の4方向に,自分の力で動かすのですが,そのときに誰かの手で動かすのとは逆の方向に抵抗する力を加えてもらうと(抵抗運動),より強い力がつきます.
 
断端以外に全身の活動性を保っておくことも重要です.
松葉杖で歩けるようでしたら歩く練習をしてください.
上肢の筋力も重要ですので,可能なら,腕立て伏せや,重い物を持ち上げる練習などもしてください.
 
以上ですが,分かりにくい点があれば,この掲示板か川村のメイルアドレスに直接お尋ねください.
日下病院 川村次郎