ぷろじぇくと るふらん/2st Session
【成人向】
Written by オゾン(るふらん実行委員会)
永遠の寿命を持つ者が、生き続ける意味を見つけるには、どうしたらいいだろう?
無限な命の苦痛から逃れるには、どうしたらいいのだろう?
少女しかいない人工惑星「るふらん」これが俺の答えだった。
永遠の命を持ち、銀河系内で1、2を争う財閥の所有者であるこの俺が
金にものを言わせ、数々の星から身寄りの無い少女を「るふらん」に引き取る。
そして少女達が自立できるようになるまでの年月を、この楽園で過ごさせるのだ。
成り金の狂った道楽だと言われれば、そうだと俺は答える。
少女のみ救う偽善と罵られても、俺は何も反論はしない。
ただ、救ってやらぬより幾分ましなだけ。それだけである。
美しいつぼみを愛で、花開く時の命の最も美しい瞬間を楽しむという
己の趣味が目当ての行動だという事実は変らない。自己満足は承知の上だ。
宇宙に命がある限り、悲しむ少女がいる限り
俺は、楽園「るふらん」を無くすつもりはない。
◆
今日も俺は気候別に区画された人工惑星
「るふらん」の中を自由気ままにうろついていた。
少女達は、様々な星の様々な地域から引き取られてくる。
彼女らの元、住んでいた気候に差があるのは当然で
環境別に住む場所を設定してやるのも、当たり前の処置だ。
そして少女達の種族は生存環境の幅と等しく、恐ろしいほど多種多様に満ちていた。
森林の多い惑星に住む、エルフタイプの少女。
耳やしっぽなど、動物的な要素が発達した獣人娘。
地表の無い、水没惑星に適応した人魚など。
どれも太古の地球という星から広がり、進化した種族である。
俺が今いるのは、亜熱帯の高温多湿な地域。
つたが絡まる木々の生い茂った森にある、満々と水を貯える澄んだ湖の水辺。
その木陰に俺は寝転がり、のんびりと少女達を眺めていた。
焼けつくような日差しをものともせず
黒い肌の少女が数人、裸のまま水浴びをする無邪気な光景。
中には蔓のブランコから直接水中にダイビングする元気な者もいた。
6歳から12歳ぐらいまでの少女達が恥じらいもなく、生まれたままの姿で遊びまわる。
「エブリさん、あそぼっ!」
「パパぁ、遊ぼうよぉ〜!」
水浴びを眺めているうち、二人の少女が俺に「遊ぼう」と駆け寄って来た。
「はいはい、わかったわかった」
彼女らに手を引かれ、俺も水浴びの仲間に加わる。
元気な子供は実にいいものだ。
全ての少女は、俺が身寄りの無い彼女達を助けた救世主だという事を
知っており、親しげに話し掛けてくる。
そして、少女達はそれぞれ好き勝手な愛称で俺のことを呼んでいた。
亡くなった父親代わりに「パパ」と呼ぶ者もいれば
厳しく躾られたらしく「エブリさん」という名前で呼ぶ少女もいる。
兄の記憶が強く残っているのか「お兄ちゃん」と話し掛ける少女もいた。
水浴びにすっかり疲れた夕暮れ。人工太陽が山の向こうに隠れる頃。
皆で手を繋ぎ、家までの道を歌いながら送ってやる。
その惑星の民謡なのだろうか?独特の音色を持った歌に俺も合わせて歌い
少女達の住む家、樹木の上にある小屋まで歩いていった。
そんな帰路の途中、俺と少女の前に一匹の獣が姿を現した。
太い牙を二本持つ黒ヒョウ。そいつが森の脇道から、のそりと顔を出す。
「あっクロだ!」
「むかえに来たの?」
「ただいま〜!」
「ただいま、クロ〜」
少女達は口々にはしゃぎながら黒ヒョウの側に駆け寄った。
黒んぼうの娘に黒い猛獣。森の中にちょっとした墨色の固まりが出来上がる。
「ん〜どうしたんだ〜?クロ〜?」
ゴロゴロと甘えるように喉を鳴らし黒ヒョウがあいさつをする。
俺はやつの頭を撫でてやった後、すっと首輪に手を触れた。
その途端、一連の情報が俺の脳を駆け巡る。
俺の確認がいる契約。選択すべき物件など、整理された情報が頭の中へ送り込まれ
その答えを瞬時にたたき出した俺は、答えを首輪へと送り返した。
一言で言うと、この動物は生体マシンである。が、単に普通のペットという訳ではない。
様々な行動と判断機能を内蔵し、アニマロイドと呼ばれるこのマシンは
少女らの護衛役であり、監視用のモニターであり、通信装置でもあるのだ。
「それじゃ、俺ここで帰るから」
「え〜っ!泊まっていかないのぉ?」
「ねぇ、一緒に寝ようよぉ!」
「ごめんな。ちょっと、用事ができたんだよ」
これから始まるはずの、あどけなくそれでいて淫らな夜の戯れが
お預けになったのは口惜しいが、それでも俺は行かなくてはいけない。
口々に騒ぐ少女達にキスをし、何とかなだめた俺は
後の世話をクロにまかせ、亜熱帯区域を後にした。
◆
「で、発病した少女はどこに?」
地下深くの医療施設。そこに呼ばれた俺は、健康管理システムに向かい、問い掛けた。
「ルームD32です。」
抑揚の無い男の声で人間型の医療ロボットが必要最低限の返事をする。
こいつも地表のアニマロイドと同じように最新の通信装置をつければいいのだろうが
特殊医療機器による規格違いのため、まだ機能はつけられていない。
まぁ、そのうち開発の方に金を回すつもりだ。
「彼女の名前は?」
「ライラです。」
「病状の進行は?」
「初期状態ですが、内部を中心に確実に進行しています。」
細かい症状など様々な情報を歩きながら聞くうち
目指す部屋の前に着き、俺はD32看護室に入った。
「ひっく・・・うっく・・・んっ・・・」
奥の病室からすすり泣くような声が聞こえた。
看護室は、病室と監視ルームの二つに区切られている。
そして、手前にあるこの監視ルームからは奥の様子が
モニターできるようになっており、患者の様子を逐一観察できるのだ。
ただ、その事実は彼女に知らされていない。
「ふぅっ、ぐすっ・・・・んっく、ひっく・・・・」
画面の中では、ライラという名の少女がベッドに横たわり、泣いていた。
惑星キシリの住人、発育年齢に換算して12、3才ほどのリオ人種の少女である。
透き通るような白い肌、室内の照明にきらめくストレートの白い髪は
純白の患者用寝服よりも、はるかに白く美しい。
「んふ・・・ひっ・・・・んっ」
よく観察すると、その泣いている姿はどこか普通と違っていた。
そう、ライラはただ泣いているのではない。
「あふ・・・・んっく・・・・んんっ!」
両手のうち、片方は口元に運ばれ、口寂しいのか指を吸っている。
もう片方の手は寝服のズボンの上に当てがい、股の間でもぞもぞ蠢かせていた。
少女は見られているとも知らず、泣きながらの自慰行為を続ける。
もっと気持ちいいところを探そうとしているのか
彼女は指をあちこちに動かし快楽の探索を続ける。
しばらくして、指先は亀裂の上部一点のみに止まり、そこから動こうとしなくなった。
白い布地がぐっしょり濡れ透け、彼女の淫核の尖り具合がモニターからでも良く判る。
こりこり引っかくようにしたり、優しく押し潰すようにしたり、時には円を描いたり。
なるべくそっと触れるように彼女はピンクの肉芽をもてあそんでいた。
「んふ・・・・んっ・・・・はぅ」
彼女の声も泣き声から甘ったるい吐息へと移り
悲しさを忘れる一人遊びは延々と続けられていく。
しかし、ただこうして見ていても仕方が無い。
俺は入室の合図を送り、彼女のいる部屋へと入った。
「ライラちゃん、入るよ」
「あっ!いやっ!来ないでっ!」
シーツをかぶり、泣きはらした顔で少女は枕をぶつけてくる。
近寄って欲しくないという意志がはっきりと見て取れる。
「近づかなきゃ診れないだろ?」
「診てくれなくたっていいっ!」
しばらくの押し問答が続いた後、気持ちが落ち着いたのか
やっとおとなしくなった彼女がこれまでの事を話してくれた。
「急にお洋服が小さくなったの。」
「みんなは普通なのに、あたしだけ体が急に大きくなって・・・」
遠回しに説明する理由も時間もない。
膝を抱えて座るライラに向かい、俺は病気の原因を具体的に教えてやった。
「ライラちゃん。それはね、さっき君がしていた事に関係あるんだよ。」
少女は目をはっと見開くと、その意味が判った途端、頬を朱に染め上げた。
「してないもん!あたし何もしてないもん!」
いやらしい行為を知られたバツの悪さに、シーツの中に潜り込む。
が、否定されていては話が進まない。
「じゃあ、ここがこうなっているのは、なぜだい?」
「やあっ!だっ駄目っ!あっ、ああっ!」
かなり強引な手段だったが、足首をつかんで無理矢理に開かせ
じっとり滲む股間の布地を何度もなぞり上げてやる。
そして抵抗する気力も失せ、うっとりと弛緩し、されるがままになった時
ライラはやっとの事で自分のはしたない行為を白状した。
「ちょっと前に、始めたばかりなんです・・・・あんっ!
んふ・・・そこを触ると、気持ち良くなって・・・」
リオ人種の少女。彼女たちは、性的な興奮さえしなければ
肉体は半永久的に8才程度の子供のまま保持し続ける。
環境変化と天敵の少なさゆえの、永久長寿の種族である。
だが、その永遠の命も、大人にならないというのが条件だ。
性行為による興奮が体内のホルモンに影響を与えると
肉体が受精できるように成長してしまうのである。
そして、その成長と老化は恐ろしいほどに早い。
成虫になったかげろうが、数時間しか生きられないように。
つみとった花が、後は枯れるだけしかないように。
正確に言うと、これは発病とは言えないだろう。
種の原理に基づく正しい成長である。
病気という言い方は、ここでのローカルな呼び名に過ぎない。
だが、少女のみが居住を許される惑星「るふらん」にとって
正にそれは発病に等しい現象であった。
「あたし、これからどうなっちゃうの?んっ・・・」
熱のこもったディープキスをされながらライラはつぶやいた。
しかし、その問いには答えられない。
急激な成長の後にあるのは大人になった末路、「死」のみだから。
俺がこの種族を特に愛しているのは、それが理由だった。
いつもこの時が辛く、そして充実していた。
俺の持つ永遠に意味が無くなり、限りある命と時間を彼女と分かち合えるのだから。
その限られた時間の中でこそ、生きるという意味を感じられるのだ。
「あと340日。そしたら君は、みんなと二度と会えなくなる。離ればなれになるんだ。」
『死ぬ』という言葉は、いつもあえて避けていた。
説明すればするほど「死」の意味は伝えにくく
それは不安への迷宮になるだけである。しかも、救いは無いのだ。
「別れは避けられない。ただ、それまでの間、君を充実させる事はできる。」
寝服を脱がし、まだ成長しきっていない胸の蕾をついばみながら俺は言った。
「ああ、エブリさぁん・・・とうとう、あたしの番が来たのね・・・」
彼女も知っていた。リオ人種の少女がたまに発病し、連れて行かれる事。
そして、去っていった少女が二度と戻ってこないという事実に。
「可愛いよ、ライラちゃん・・・いっぱい愛してあげるよ」
「エブリさぁん・・・・あんっ!んふぅ」
シーツよりも白く、透けるような肌にほんのりと赤みがさし
彼女がひどく興奮しているのが良く判った。
俺はそのすべすべした肌へ口づけの雨を次々に浴びせていく。
白くか細い指の一本一本、くすぐったそうにしている脇腹、背筋の伸びた背中
小さなお尻、柔らかな秘裂。全てが味わい深く、愛らしい。
「あっ、んんんっ!んぅっ!ああっ!」
ぷっくり膨れたクリトリスをそっと舐め上げた途端
感極まったライラが悲鳴のように泣いた。
「エブリさん、好きぃ!大好き!」
聖域の門のように閉じられた幼い秘裂から、透明な液がとろとろ流れていた。
果物や樹液を主食にする人種のせいか、花の蜜のような香りがする。
俺はその蜜を指ですくうと、ひとさし指にたっぷりまぶし
閉じられた聖域の開門を始めていった。
「あっ、んんぅ!恥ずかしぃ・・・」
秘部の白い脹らみを左右に広げると、奥から可愛らしいひだひだが現れる。
表面の初々しさとは違い、生殖器内部の成長は進んでいたようだ。
中心の通路もたっぷり潤っていて、いつでも挿入可能な状態になっていた。
普通の場合なら同じく成長過程にある男が相手になっただろう。
しかし、今の相手は大人の俺。かなり痛い思いをさせるかもしれない。
「いくよ、ライラちゃん。」
彼女を包むように覆い被さった俺は、自分自身の切っ先をライラにあてがうと
そのままそいつをゆっくり沈ませていった。
秘肉の組織がぷつぷつ剥がされ、切り開かれる様子が先端から感じられる。
「ああっ!くぅぅんっ!い、痛っ!」
「ごめんよ、すぐに良くなるから。」
痛みを堪え必死にしがみつくライラ。
行き止まりまで埋め込ませた俺は、そのまましばらくじっとしていた。
そして、彼女の顔からこわばりが消え、落ち着きを取り戻した頃
俺は待ち望んでいた注挿をようやく始めた。
角度をつけずゆっくり差し入れ、静かにじわじわ抜いていく。
「あふっ!・・・・んっ・・・・いたっ!・・・うぅ・・・」
悦楽と苦痛の混じった戸惑いを現しながら
ライラはしだいに肉茎を差し入れられる被挿入感に夢中になっていった。
「あはっ!あっ!んっ!はぁっ!いっ、いいっ!」
あふれる蜜が潤滑を増し、切り開かれた通路が滑らかになっていく。
彼女の顔から苦痛が消え、狂わんばかりの快楽に
夢中になっている様子がはっきりと判る。
「エブリ・・・さぁん、あっ!手、離しちゃいや!」
「わかったよ、ライラちゃん」
ぎゅっと手を握ってやると俺の全てを感じようと、彼女は必死に抱き着いてきた。
「離れたく・・・ないよぉ!あっ!ねぇ、二度と会えなくなるって、んふ・・・本当なの?」
「ああ、そうだ。だから、今は精一杯愛し合うんだ。お互いをしっかり感じ合うんだ。」
「うん・・・・わかっ・・・た。んっ!あっ!あはぁっ!」
それから先はもう、これからどうなるかなんて話はしなかった。
ただ今のみ。相手を感じ、存在を求め合う。それのみに集中して交わっていた。
「あっ!あたし・・・なんか、変、変だよぉ!」
「くっ、俺も・・・・そろそろ」
ライラのきつい締めつけに、限界はすぐやってきた。
彼女も生まれて初めて肉体に起ころうとする絶頂感に戸惑っているようだ。
肉棒を出し入れするたび、二枚のひだが俺にいやらしく絡みつき、卑猥な音を立てる。
じゅぶじゅぶという音色が腰の動きに合わせ激しくなっていく。
汗ばんだ肌。彼女が発する花のようにかぐわしい汗の香りが、俺の脳をますます刺激した。
「あはぁっ!だめっ!もぉっ!もおっ!」
「いくよ!ライラ!いくよ!」
奥への突きを更に加速させる。乱暴に高まる快楽から
振り落とされまいとするように、彼女が手足をぎゅうっとからませる。
「んっ!あっ!ああっ!あーーーーーーっ!あーーーーーーっ!」
オーガズムの締めつけをきっかけに、俺の我慢も限界を超え
ライラの花芯、その最奥に向けて俺は愛情を込めた白液をどくどくと解き放った。
◆
静かな白い病室。仰向けになった俺の上に、彼女が体を重ねて横たわっていた。
「ねぇ・・・愛し合うって、とっても恥ずかしいことだったのね。」
余韻に浸っているライラが俺の耳に囁き、はにかみながら微笑んだ。
「そうだよ。だから、好きな人としか出来ないんだ。」
俺も微笑み返しながらそう答える。
「・・・・・・」
「・・・・・・」
互いにあまり口を開こうとはしなかった。
今、そこに相手がいるという満足感だけで、それだけで良かった。
どれくらいたったろうか?長く静かな幸せの中、彼女がふっと口を開いた。
「ねぇ、よく判らないけど。あたし、もうすぐ死ぬんでしょ?」
ライラは「死ぬ」という言葉を知っていた。
だが半永久的な寿命を持つリオ人種にとって
それは感覚的にすぐ理解できるようなものではないだろう。
「・・・死ぬのは、恐いかい?」
「うん・・・・」
「悲しいかい?」
「ううん、悲しくなんかないわ。」
意外にもライラは首を横に振る。
「だって、エブリさんと愛し合えたんだもん。」
「・・・・・・」
「愛するって事が、どういう事か判ったんだもん。悲しくなんかない。」
「ライラ・・・・」
「だってそうでしょ?愛も無く、あのままずっと生きてたって意味がなかったわ。」
まるで、命の全てを悟ったように、彼女は俺にそう語った。
◆
数ヶ月後、ライラは三人の小さな女児を産み
赤ん坊に母乳がいらなくなった頃、他界した。
惑星キシリのリオ人種は、残りの生育を連れの男がするようになっている。
そして、子供が自立できるようになってから、男も後を追うように寿命が尽きるのだ。
揺りかごの中で眠る三人の幼児。白い肌、白い髪の娘達を眺めながら、俺は
『愛した相手を失うのは、彼女で何人目なのだろうか?』
とぼんやり考えていた。
そして、遺伝子の異常により、大人のまま無限の命を持ってしまった
リオ人種の男という自らの運命を恨めしく思った。
ライラは愛を知り、満足して死んでいった。
何も知らないままに永遠を生きることと
死への不安や命の喜びを知り、死ぬこと
どちらが正しいのか俺には判らない。
ただ、俺は命や愛の喜びを知っていても、死なないだけだ。
死なないだけで、生の意味が無いのだ。
しかし、いくら寿命が無いとはいえ、俺だって死の恐怖は確かにあるし
生きるための理由、死ぬ意味を知るまで無駄に死ねない。
それが判るまで俺は、ただ生きて、生きて、生きて、生き続けるだけなのだ。
ぷろじぇくと るふらん/2st Session 永遠よりも望むもの END