ぷろじぇくと るふらん/3rd Session

Precious Time

【成人向】

第2章/それぞれの雲行き
written by オゾン



  ひなたが帰宅した後のこと、みねこは自室で回想にふけっていた。

「かっ、かわいかったぁ〜〜〜〜!ハート
忘れようとしても忘れられない今日の記憶の繰り返しは
頭の中でそろそろ3桁の大台へ突入しようとしていた。
ビデオで隠し取りできなかったのが本当に本当に悔やしかった。

「あの目、あの顔、あの身体。ああ〜!私ってばよく耐えられたもんだわぁ!」
今もはっきりと思い出せる、私の愛撫でほっぺを赤くするひなちゃんの顔。
「はあああああああぁ〜〜〜〜!ハート
ごろごろごろごろ。エアクッションの抱き枕を抱えたまま
私は服のしわも眼鏡が痛むのも無視して、広い部屋の中を転げ回った。
誰かが部屋に入ってきたら、きっとただの変な人にしか見えない光景だろうけど
今の私はそんなことを気にして入る余裕なんかまるでない。

もう一度。そう、もう一度最初からあの幸せの時を思い出してみる。


「ね、ねこちゃん・・・・胸おっきくするにはどうすればいいの?」
その言葉を聞いて、私はできるだけひなちゃんを安心させるよう
ニコリと笑ったつもりだった。だったんだけど
目線が合ったひなちゃんは、ズザッと一瞬身を引かせてしまった。
あわてて顔を作り直す私。

「簡単よぉ。マッサージよ、マッサージ♪」
「ね、ねこちゃん。今、変な顔しなかった?」
「あはは、気のせいよ気のせい。それより今は胸の問題よ。大きくしたいんでしょ?」
「う、うん・・・」
すんなりと話題をそらした私は
『胸を大きくするにはマッサージで血行を良くするのが一番!』
と、ひなちゃんに説いた。説いて説いて説きまくった。

もちろんそれは単なる迷信で、やらないよりはましという程の効果なんだけど
「私もマッサージの人にしてもらっているのよ。」
「ひなちゃんにも揉み方を教えてあげるから。」
などと私は言葉巧みにちょっぴり嘘も交えて説得し、ついにひなちゃんは
「じゃ、じゃぁお願いしてみようかな?」
と、戸惑いながらも私にきれいな体を預けてくれたのだ。


リボン


  ひなたは気をつけの姿勢のまま、みねこのベッドへ横たわっていた。

「まずは服の上からね。恥ずかしかったら目を閉じてていいよ。」
「ん、うん・・・・」
ベッドの上で、仰向けになったボクの胸に、ねこちゃんの指が当てがわれる。
なぜだかランランと目を輝かせているねこちゃんを不思議に思いつつ
ボクはそっとまぶたを閉じた。

「ふふっ、緊張してるの? そんなに体こわばってちゃ
 効果ないじゃない。ほら、リラックスしなくちゃ。」
「あ、そか・・・」
軽く深呼吸してベッドの柔らかさに身をまかせる。
ねこちゃんのベッドはレモンとラベンダーを合わせたような安らぐ香りがしていた。
アロマテラピーとか言うらしいんだけど、難しいことはボクには良く判らない。
今はただ、おっぱいが大きくなってくれるよう祈るのに夢中だった。

 すりすりと、優しくこするように平らな胸をマッサージされる。
女の子どうしでもやっぱりちょっと恥ずかしいな、と思ったけど
大きくなる為の試練だと思って、ボクは顔を赤くさせながら我慢していた。

「ほら、乳首の裏にちょっとコリコリしたのがあるでしょ?」
そう言いながらねこちゃんがボクの乳首をクルクル撫でた。
5年生の最初の頃あたりから、知らないうちにできてたしこり。
今は500玉ぐらいの大きさに育っている胸の中のそれを
ねこちゃんはゆっくり揉みほぐしてくれる。
「ほんとだ・・・うっ、ちょっと痛いよ、ねこちゃん。」
「あっごめんね。うん、それでね、これがおっぱいのモトなの。」
「もと?」
「そ。このコリコリが大きくなると、おっぱいになるのよ。」
「ふぅん」
ねこちゃんて物知りなんだなぁ、と思いながらボクは
マッサージのせいかだんだんとうっとりしていった。
なんだろう? 頭がぼーっとするように眠たくて
それなのに体が熱くなるような変な感じがする。

「ん・・・・ふぅ・・・・・ぅ・・・」
気がつくと、ねこちゃんは眼鏡を外してボクの上にそっとおおいかぶさってきていた。
ねこちゃんがちょっとずり下がった状態で、二人のおなか同士を
ぴったりとくっつけさせている。ちょっと重さは感じるけど、息苦しい程じゃない。
それより、ねこちゃんの右足がボクの足の間に割り入っているのが気になった。
「ね?手だけじゃなくて、全身でしたほうが気持ちいいでしょ?」
「うん・・・・ほんとだ。でもちょっと恥ずかしいね。」

おっぱいを撫でるように揉みながら、ねこちゃんの体がボクの上ですり動く。
確かに気持ちいいんだけど、足の間の、その・・・あそこの部分に
足のももたをきゅうきゅう押しつけられて、変な気分になってくる。

 一人きりの放課後みたいな寂しさ。お腹が空いた時に鳴く虫が
心臓のあたりにもぐってきて、奥でくぅくぅいってる気がした。
すごくドキドキしてるのになんだか何かが物足りない。
そして、その足りないものが何なのか考えているうちに
ボクはひとりでに京也お兄ちゃんのことを頭に浮かべていた。
『お兄ちゃん・・・』
優しく笑いかけてくる顔を思い出すたびに、体が奥から熱くなる。
熱くて、寂しくて、もっともっと足りない何かが欲しくなる。

「あ・・・は・・・やだ、なんか・・・」
なんだか知らないけど、心がもう限界だった。
そろそろ終わらせて、と、ねこちゃんに頼もうかと思った時。

「はい、今日はこれでおしまい。」
ねこちゃんが、すっとボクの体から離れた。
「ん・・・え?お、おしまい?」
「そ、今日はこれまで。あんまり揉みすぎるのも良くないからね。」

あっさりと終わってしまったマッサージは、少しがっかりしたような気分だったけど
とりあえずその日はねこちゃんにお礼を言って、ボクは自分の家に帰ったのだった。

リボン


  京也の家から帰ったかなたは、自室でプレゼントの箱を見つめていた。

 「家に帰ってから開けてくれよ。それぐらい我慢できるだろ?」
確かに彼はそう言った。京也からアタシへのプレゼント。
赤いリボンで包まれた可愛い小箱が今、アタシの部屋でアタシの手の内にある。
さっきまでのちょっとしたやり取りを思い出しながらリボンを解いていく。

 「なに?これ?」
 「ちょっとしたアクセサリー。気に入ったらつけてよ。」
 「・・・へんなとこにつけるもんじゃないでしょーね?」
 「変なとこって?」
 京也のせいでアタシはHに関しての色々な知識に詳しくなっていた。
 彼からのプレゼント。しかも体に着けるものとなると
 そっち系の装身具がまず頭に浮かんでしまう。
 「ねーねー何を想像したのかなぁ?」
 しつこく聞いてくる京也。
 「う〜〜〜!うるさいっ!」

赤いリボンで包まれた箱の中身は、同じく真っ赤なリボンだった。
「考えなし・・・・」
感動のかけらなんていっさい無く、まず始めにそんな感想が口から出た。

ただ、同じリボンとは言っても、箱のおもてに張りついているような
薄くて安っぽい飾りものとは違い、その上かなり少女趣味が入ったアクセサリー。
マンガの中の女の子とか、某小説の女の子とか
ふりふりドレスの幼い少女がつけていそうなものだったのだ。

「あの馬鹿っ・・・やっぱりどう考えてもロリコンじゃない。」
帰ってから開けてくれと言ったのは、その場で開けていれば
そっこう投げ返されるのを判っていたからだ。
持って帰ってからでは捨てるに捨てられない。
ぐぅぅ!絶対つけてやるもんかい!

・・・でも、つけないと。また泣くんだろうなぁ。
靴下を脱いだ時の情けない泣き顔を思い出したアタシは
試しに赤いリボンを髪飾りにして、鏡へ映してみた。

うげ・・・すっごく少女趣味! 絶対外ではつけらんない!
小学生の時ならまだ判るけど、今さらながらこんなものをつけるのは
いくらなんでもハズかしすぎる!

「あれ〜お姉ちゃん、なにしてんの?」
わわっ!いきなり後ろから響く声にアタシは慌ててリボンを外した。
「ちょっと、ひなた!ノックぐらいしなさいよ!」
動揺を隠せないまま文句を言う。ひなたはすんなり謝ってくれたけど
どうやらまずいことにリボンに気がついたようだ。
「珍しいね、お姉ちゃんがリボンなんて。あ、誰かからのプレゼント?」
「ん、まぁね。」
照れ隠しに言った言葉に、ふと、ひなたの表情が暗くなった。
「・・・・・もしかして、京也お兄ちゃん?」
「そ、あいつ変な趣味あるからね〜」

 と、言いかけてアタシはハタと気がつく。
やばい! ひなたってば最近、京也のことを気にしてるんだった。
今ここで彼がロリ好きと知られたら、それこそ相互合意の
ロリエロ街道まっしぐらだ。そうなってはアタシがこれまで
文字どおり身をつくしてきた努力がまるで無駄になってしまう。

「わ、わざと人の嫌がることしたりとか、恥ずかしいものをプレゼントしたりとか。
 ほんと、何考えてるんだか判りゃしない。あはは・・・」
ちょっとわざとらしかったかな?とか思いつつ言い訳をしてみたが、ひなたは
「ふぅん・・・」
とつぶやいたきり、話半分の上の空だった。

「ねぇ、そっちの飾りの方、ボクにくれない?」
「へ?これ?・・・別にいいけど」
中身の方を渡したら、それをつけたひなたに京也が惚れて襲いかかる
という図式も考えられなくはないが、装飾用のリボンならまぁ問題はないと思う。
そう考えたアタシは素直にひなたへそれを手渡した。
でも、なんで? 相変わらずこの子の考えてることは判らない。

「じゃぁ、もらってくね。ありがと、お姉ちゃん。」
そう言って部屋から出て行くひなたの背中を見送るアタシ。
一人きりになった部屋の中で、ふとアタシはリボンから連想してしまった
昔の出来事を思い出していた。
「リボンか・・・そう言えばあんな事もあったわよねぇ・・・」

リボン


  その晩、京也は自室でビデオの編集にふけっていた。

「にしても、あれは一体何だったんだ?・・・」
隠し撮りしてあった本日の収穫を『向彼方全集第25巻(続巻中)』へと
編集していた最中、俺はつい先日に街中であった事をなにげなく記憶に起こす。

「それが気になるのかね?」
金属もののアクセサリーを売る露天商。
ひやかしに覗いたその中に、俺は一際目立つ真っ赤なリボンを見つけた。
そりゃ気にならない方がおかしいだろう。
金色や銀色に光るネックレスとか指輪が行儀良く並んでいる中に
赤いリボンが一つだけぽつんとあるのだから。

 すすけた帽子にサングラス。あごひげをぼさぼさ生やして
いったい何歳なのかまったく読めない風体のおっさんはもう一度
「リボンが気になるのかね?」
と、俺に向けて話しかけた。
「良かったら君にプレゼントするよ。どうだい?」
おっさんは更に怪しい事を言ってくる。男にリボンをプレゼント?

いぶかしげな表情に気がついたのか、あごひげのおっさんは
「いや、変な意味じゃない。これはそういうものなんだ。」
と言い訳し、とくとくとリボンに関する言い伝えを語り始めた。

  このリボンは、持ち主を幸せにする力があるらしい。
 だがそれは手に入れるために買ったり、奪ったりしては無効だ。
 前の持ち主が『相手にあげた』という気持ちが無いと駄目で
 しかも、本人から本人へ手渡ししないといけないそうだ。

どういうわけかおっさんは、口の端に懐かしそうな笑みを浮かべた後で
「じゃ、この箱に包んでおくよ。外の飾りもおまけだ。」
と言い、さっさと包装をすませ強引にこちらへ手渡した。
俺はまだ貰うとも欲しいとも言ってないんだが・・・
まぁ、くれるもんなら貰っておこう。
かなたかひなた、どっちにつけてもきっといけるに違いない。

『もっと、もっと、ああ、いいよ、いい、もっとおにいちゃん!』
俺は二人がリボンをつけてくれた姿を想像し、画面の中で喘ぐかなたと重ねて
にんまり笑うと、ビデオの編集を続けていった。

リボン


 みねこの回想は、まだ続いていた。

ああああ〜〜!可愛い!可愛い!可愛いよぉ〜〜〜!ハート
何度も繰り返される回想は、私の欲望と混ざり合って
今や超エロエロ妄想ワールドへと発展していた。

「はぅぅん。ひなちゃぁぁ〜ん!」
エアクッションの抱き枕にしがみついて、想いのたけをそこにぶつける。
いつの間にかすっかりあそこはぐしょぐしょで
擦りつけているクッションカバーがにちゃにちゃとHな音を立てていた。

あふれるくらいおつゆの多い私は、カーペットやシーツを汚さないように
一人Hのポーズはいつもこうしている。
これならパンツとクッションカバーだけ自分で洗濯すればいいもんね。

「あっ!あっ!あっ!ああっ!」
目をつむるとひなちゃんのあえぐ顔がすぐ浮かぶ。
小学校に上がってから習慣になっている一人Hは
最近、愛しのひなちゃんを想いながらするようになっていた。

「ひなちゃん、ひなちゃぁ〜ん!んふぅ!」
 今日は足であそこをコスリつけただけだったけど
そのうち指でいじらせてもらうの。その次はあそこ同士でコスリ合い。
ふふふ〜。体が慣れないうちにいきなりHなことしても
拒否されちゃうもんね。毎回毎回じわじわと肉体開発していくのだ。
そして気がついた時にはすでに遅し。ひなちゃんはあたしから
離れられない身体になっているという遠大な計画!う〜ん我ながら策略家!

『ねこちゃぁん!気持ちいいよぉ!ボク、すっごく気持ちいい!』
「あっ、ひなちゃんってば凄い!ここ、こんなになってるぅ!」
冷静に考えている脳の一部とはうらはらに、私の妄想は絶好調にばく進していた。
自分でカバーに縫い付けたピンクのビーズに、同じくコリコリした私を圧しつけ
一番感じるとこがコスリ上げられるよう、せわしなく腰を動かす。

『ああっねこちゃん!ボク、ボクもぉ駄目だよぉ!』
私の腕の中で乱れるひなちゃんを想うたび、おつゆがどんどんあふれてしまう。
「ねぇ、ひなちゃぁん!あっ!いっ、一緒に、一緒にイこう!」
『うん、イこう!ねこちゃん好きだよ!大好きだよ!』
妄想に合わせて、じゅんじゅんと熱いのが私のあそこに集まってきていた。
限界に近づいているのを悟った私は、おしりを一生懸命に動かして
3回目か4回目か、もう数えられなくなっている高みへ昇りつめていく。

「あっ!イくっ!ひなちゃん!ひなちゃぁん!ああっ〜〜〜〜〜!」
あそこがキュッと締まっておつゆが吹き出てるのが自分でも良くわかった。
足がこわばる、べとべとになったクッションをぎゅっと抱えてケイレンする。

「ふぅ、ふぅ・・・・・はぁぁ・・・」
心地よい疲れが全身を包み、私はとりあえずの休憩を取った。
こんな時、どうして私はこんなにHなんだろう?と、いつも悲しく考えてしまう。
でも無理矢理『あいつ』に覚えさせられた一人Hはどうしてもやめられない。

 『ゆうがお先生、大丈夫ですか!?』
 『ありがとう、さくらちゃん。助かったわ。』
 『今、ぼたんちゃんが犯人を食い止めてます。はやくこっちへ!』
 『キノキノ〜!よくも俺の密室トリックを見破ったなぁ!』

つけっぱなしの衛星TVから流れる「美少女探偵フラワーズ」では
人間に変身していたキノコの怪人が暴れまくっていた。
全身のキノコをうねうねとアニメーションさせる犯人は
きっと数ヶ月後の妖しい同人誌ですごく有効に活用されてしまうだろう。

私はそんなどうでもいい事をぼんやりと考えながら、もう一度
ひなちゃんとHしたくて、のろのろ腰を動かし始めていた。
そう、さっきからずっと『あいつ』が私を見ているとも知らずに・・・

第3章へつづくリボン