たまとリンのページ(仮)
サ ン ト ラ
アッティラ大王
Attila (2001)
ニック・グレニー=スミス
★★★★ローマ帝国を脅かした遊牧民・フン族のアッティラ大王を描いた米USA Network制作のTVミニ・シリーズのサントラです。演奏はブタペスト・フィルム・オーケストラ。『ザ・ロック』のサウンドと『グラディエーター』の曲を足して二で割ったイメージです。殆ど戦闘シーンをはじめとした勇ましい曲で占められていて、心理描写や戦闘シーン以外の状況描写、またエスニック風味(ローマ側が主役ではないし、詳しいフン族の風俗など不明でしょうからね)は少な目です。その戦闘シーンなどは、『グラディエーター』の壮大で先鋭的な音には及ばないものの、やわらかなオーケストラの音とシンセベースのビートやシンセ・ドラムの合いの手が入るこちらの方が、幾分軽やかで聞き疲れなく楽しめました。ただし、音質は悪いです...。高音に伸びがなく、また各楽器の音像もぼやけていて、一枚幕がかかったような感じです。
スピリット
Spirit (2003)
ハンス・ジマー(ギャヴィン・グリーナウェイ/スティーブ・ジャブロンスキー他)
★★★★★ スコアは(10)〜(13)の4曲。劇中、主人公の馬が快哉を叫ぶシーンなのだろうか、雄大な自然を背景に平原を駆ける様が目に浮かぶ勇壮かつ爽快な曲の10がイチオシ。
スコア以外はブライアン・アダムスのボーカル曲。個人的に「Cuts like a knife」「Reckless」が絶頂期で、その後のアルバムは曲がマンネリ化(単調なロックンロールとバラード)していてつまらなかった。例えるならカナダ版演歌といった感じか。今作は作曲・編曲にジマーをはじめrcメンバーの名前も名を連ねてはいるが、やはりバラード曲の詰め合わせで残念...。
ドライビング・ミス・デイジー
Driving Ms.Daisy (1990)
ハンス・ジマー
★★★ フルートのコミカルで心温まるメロディが秀逸。解説書にデイブ・クルージンの名が挙がっているけれど、確かにシンセの音色やリズムがポップ・フュージョンやAORに似た雰囲気があって、なんだかとても懐かしくホッとします。
ジャケット写真は日本再発盤のものです。
トランスフォーマー(スコア盤)
Transformer (2007)
スティーブ・ジャブロンスキー
★★★★ 『STEAMBOY』同様、”チャカチャカシャカシャカ”した音が耳に心地よいオケサウンド。
アクションスコアはダイナミックさや重みに欠けるが派手ではある。叙情的なサイバトロン側と不気味なリズムを刻むディセプティコン側のテーマ曲も含め、全体のトーンは悲壮感が漂い厳か。映画の中でもそれほど前面に出ず控えめでした。テーマ曲はもう少し明るくヒロイックなメロディでも良いと思うけど、リアル路線で子供向けっぽくならないようにしたんでしょう。一曲一曲は良いのだけれど、アルバムを通して聴いてみるとメリハリがなく単調気味なのが残念。
ブラック・レイン
Brack Rain (1989)
ハンス・ジマー
★★★スコアは(7)の「ブラック・レイン組曲」ですが、主要人物のテーマ別にA、B、C、Dの4つにトラック分けされています。全体的にアクションよりサスペンスに重きを置いた曲調です。高倉健によく合う佐藤のテーマ曲が良いのだけれど、メロディや楽器がどことなく中国風。もっとも、(4)の教授の「Laserman」も中国楽器+ユッスー・ンドゥール+沖縄民謡で独特の”アジアン・テイスト”音楽ですが。(笑) (6)は「佐藤のテーマ」のボーカル曲でカッコイイです。