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『堕ちたイブ-淫楽のプールサイド-』

byOZON

 陽光の眩しいプールサイドでアメリカ人のクリスは
ビーチチェアに横たわり、ゆったりと日光浴を楽しんでいた。
豊かなブロンドの髪を後ろに束ね、成人男性向きの雑誌に載っても
おかしくないほどのグラマーな体形に欲情をそそる赤いビキニを着け
サンオイルを塗った全身が、太陽の下で健康的に輝いていた。

「ふぅ・・・」
仰向けに寝返ったクリスは何気なくプールサイドを見渡した。
いくらSEXFREEでも、さすがに昼間から行為に及ぶ者は少ない。
来るべき夜の為に体力を温存しているのか、泳いでいる人影は
一人の黒人以外おらず、ほとんどが寝転んで肌を焼いている。

「あら?」
その時、クリスは見たことのある人影を見つけると
黒いサングラスをずらし、歩いてきた者を確認した。

「やぁ、クリス」
「久しぶりねポール」
ポールはフランス人の芸術家で、見た目は優男なのだが
夜のテクニックは外見から想像もつかない腕を持っている。
クリスも以前、彼との賭けに負けて一晩奴隷になった事があった。
あまりにも恥ずかしく、そして快楽だったあの夜を思い出したのか
彼女は無意識に片手でビキニの胸を隠すよう腕を組んでいた。

「ハーイ♪」
片手をひらひらさせ、軽くあいさつを交わす。
「元気そうだな」
「あなたもね、ここに来るぐらいだし。で、その娘は?」

クリスは彼の後ろに付き添う少女の姿に気づき、問い掛けた。
彼の肩ほどの背丈でストレートの黒髪に発達前の体つき。
白く、乳首が透けるほど薄いビキニを着た少女は
アジア系の幼い顔立ちをしており、赤い顔で黙ったままおどおどしている。
「・・・・・・・・・・」

「日本人?」
「その通りさ、よく判ったね」
「前に言ってたじゃない。モノにしたいとかどうとか・・・」
「ああ、そういえばそうだったな」

 ポールは、彼女がフランス語をまったく喋れない、というより知らない事や
最近奴隷市で競り勝って手に入れた経過を手短かに話し、クリスに自慢した。
「ま、奴隷に言葉なんかいらないからね。話せなくてもかまわないさ」

 そう言ってポールは少女の肩を抱き寄せ、頬に軽くキスをする。
「ア・・・・・・・・・・・・」
ますます赤くなった少女が黙ったまま肩をすくめてうつむいた。

「名前はフミって言うんだ。もし、よかったら
 この娘にオイルを塗ってくれないか?」
ウインクで合図した彼の意図を察し、クリスは快く了解した。
「ふふっ、いいわよ」


 クリスはビーチチェアの場所を譲り、そこへ少女を横たわらせると
仰向けに寝そべった娘の体へ優しいオイルマッサージを始めた。

警戒心か、それとも恐怖からか、足を閉じて身を固くさせる少女。
クリスはよく伸びる極上のオイルを、きめ細かく白い肌へ塗り広げていく。
清純そうな少女の肌は、サンオイルと南洋の陽光によって
ギラギラ照り返る妖艶な色あいへと次第に変化していった。
「ンッ・・・・」
足先から太もも、指先から肩、すらっとした背筋に少しだけくびれたわき腹。
手馴れた指使いで時間をかけて、青い果実をじっくり調理していく。

感じる部分を意図的に避けたせいで安心したのか
少女は強張った体を緩めていく。うっとりた表情で
塗られるままに目を閉じると、されるがままにその身をゆだね始めた。

白く薄いビキニにオイルが染み込み、可愛らしい乳首や
毛の薄い谷間がすっかり透けて見えているのも気づいていない。
ぬちゅ・・・ぬちゅる・・・・ぬるっ・・・卑猥な音が小さく響く。
「もう油断してる。可愛いわね、この娘」
「だろ?」
緊張の解けた肉体の隙間へ蛇が潜り込むように
クリスは、次第に性感帯への責めを強めていった。

不意に、うつ伏せになった少女の背中へオイルを塗っていた指が
白いブラの結び目を引っ張って、ほどく。
「アッ!ヤッ!」
それに気づいた少女は慌てて手で押さえるが、その手首は
主人であるポールに抑えられ、抵抗できなくされてしまった。
「ンンッ!」
恥ずかしがる奴隷の手首を掴んだまま、キスを与えるポール。

再びあお向けになり、露わになった胸へクリスはオイルマッサージを続けた。
主人と奴隷の、舌を絡めるねっとりしたキスを交えながら行為は続けられる。
発達途中の小ぶりな胸を、彼女はぬらぬらと揉みしだき
時折、ピンクの突起を指で弾いてビクッと痙攣する反応を楽しんだ。

「フゥンンン〜〜ッ!」
助けを求めてか、少女が悲しくくぐもった叫びを上げた。
だが、ここは法律もモラルも無い、性の解放された船の上である。
眩しい太陽の照りつけるプールサイドに彼女を助ける者はいない。

「ン・・・ア・・・ンフ・・・・ンクゥッ!」
塞がれた彼女の口からあえぎ声が漏れ始めたのを見計らい
クリスは腰紐を引っ張って最後の一枚を取りにかかった。
「アッ!ヤァッ!イヤァッ!」
慌てた彼女は口を離して叫び、あがいてみたが
全身くまなく塗られたオイルで滑ってうまくいかない。
「Yeah!だなんて、とても積極的なのね」
「違うよクリス。彼女の国だとYeah!はNoって意味らしいよ」
「そうなの?」

 言葉を交えながらポールは奴隷少女の手首を掴み
用意しておいたベルトで左右の手首をビーチチェアに繋ぎ止めた。
「ThankYou♪」
お礼を言ったクリスは、彼女に残された最後の1枚を剥がしにかかる。
「ダメ!ダメェ!」
足を曲げての抵抗も主人ポールの腕によりあっけなく抑えられ
三角の白い布は努力も虚しくするりと少女の下半身から離れていった。
「アアァ・・・・・」
絶望の嘆きを悲しそうに漏らす少女が痛々しい。
そして、その唇は再び主人の口により塞がれしまう。

「ふふ、可愛いプッシーちゃんね」
そう呟くとクリスは、人差し指で彼女の秘部を下からすくい上げた。
「ンッ!」
ぬちゅる、と湿った音を立てピンクの秘裂へ二本の指が埋没する。
「フヌゥッ!」
「あら?」
クリスは少し驚いた顔をさせて指を引きぬくと、その指に摘ままれ
彼女の奥から小刻みに震える可愛らしいバイブが顔を出した。
ピンクの小魚に似たバイブは、尻尾を摘ままれながら震え続ける。
「あれだけ恥ずかしがってたのはコレだったのね」
「なかなか良いだろ?それ。尻尾で取り出し易くなってるんだ」
「そうね、いいアイデアだわ。でも・・・」

クリスはニコリと微笑み
「あたしの指の方が、ずっといいわよ」
とバイブを赤いビキニの谷間に差し入れた。
豊満な胸の谷間へ消えたバイブが、彼女の乳房をふるふる震えさせる。

そして同じ女の泣き所を知り尽くしたクリスの指が責めを始めた。
「アッ!アッ!ンフゥッ!」
奥へと入っていった指が微妙なGスポットを見つけ、クニクニとこね回す。
オイルまみれの薄い乳房を撫で回す右手が、すっかり尖った突起を摘まみ
ぬるりと逃げる触感を楽しんだり、垂直に立てた中指で
その突起を押し込んだりと、存分にもてあそぶ。
「アッ!ダメ!アアッ!」
クリスの舌がオイルとラブジュースの混じったピンクのラビアを舐め
一番感じる少女の肉芽を舌先でちろちろ刺激すると
性に翻弄された全身はビクビクと痙攣を繰り返すのだった。

「ヒァッ!ハッ!・・・ンンゥッ!アッ!アッ!アァッ!」
息苦しいキスをさせながら喘ぐ少女が震えを激しくさせた。
もうイく寸前にまで高まっているのだ。
「天国に連れてってあげるわ」
クリスがひくつく亀裂へ向かって囁き、指を速めようとした時
ポールの腕が彼女の手を取り動きを止めた。
「?」
疑問と不満の表情に彼が黙ったまま顎と目線で返事を返す。
ああ、とポールの意図を理解したクリスは早速
少女への責めを、焦らしへと移していった。

くすぐったく物足りない指の動き、ちょんちょんとつつくだけの舌。
一番感じるところを微妙に避けていくもどかしさに愛液が溢れていく。
「ァン、ヤダ・・・」
無意識のうちに蠢く腰つきは明らかに快楽を求めていた。
「ンンゥ!アァ!モットォ!」
その姿を確認したポールはニヤリと笑うと、悶える太ももの片方を掴むと
ビーチチェアの肘掛けへ白い紐で縛りつけた。それは彼女がさっきまで
胸に着けていたビキニだった。続いてもう片方も下半身に着いていた布を使い
少女を大股開きの格好に固定してしまった。

「別に縛らなくてもいいんじゃない?」
確かに今、少女は自ら股を開き、指を求めている。
「いや、これは後で必要なんだ」
クリスの問いかけにそう答えると、ポールは再び奴隷へのキスを始めた。

「ンフ・・・・ンンッ・・・・・アフゥッ!」
視角いっぱいの主人の顔。他に何も見えず
ここがプールサイドだということも忘れて
少女は、足りない快楽を唇で埋めようとキスを繰り返した。

「アア、イカセテ!・・・モゥ、オネガイ!イカセテ!」
言葉の意味はクリスに判らなかったが、それが
オーガズムを求める言葉だとは理解できた。
オイルよりも多いラブジュースがとろとろ流れ
大股開きのままラビアをひくつかせながら腰を上下にくねらせている。
恥じらいをかなぐり捨て、絶頂を求めているのだ。

ポールはそろそろだと判断すると、クリスへ目で合図を送った。
こくりと頷いた彼女が赤く熟れたヴァギナへ指を差し入れて
Gスポットをグリグリこね回し、同時に薬指でアヌスを刺激する。
充血した肉芽を吸いつつ舌で小刻みにそよがせる。
開いている手で少女の乳首を片方つねり
反対側の胸は少女の主人がコリコリ刺激を与えた。

「ンッ!ンッ!ンンッ!ンーーーーーーーーーーーーーーーッ!」
口を塞がれたまま、彼女は大声を出して昇り詰めた。
「ンンッーーーーーーーー!ンーーーーーーーーーーーーッ!」
二度三度、激しい波を繰り返す。隙間無くコリコリぐりぐり
与え続けられる快楽により、腰でアーチを描いていた彼女は
数秒後、くたりと全身の力を抜いて果てきってしまったのだった。

「ハァ、ハァ、ハァ・・・・」
オーガズムが終わったのを確かめると、彼は口づけを離し
少女から体を離した、クリスもそれに続き彼女から離れる。
「?」
不意に離れた主人を探そうと少女がぼんやり目を開いた時
彼女は知らないほうが良かった自分の状況を理解してしまった。

ビーチチェアの周囲には十数人の男女による人だかりができており
事のなりゆきを見物していたのである。
「アッ!ヤッ!」
自分の恥ずかしい格好に気づき、慌てて足を閉じようとする少女
だが、大股開きの下半身は自分のビキニで縛られていて閉じられない。
観客に果ててしまったばかりのあられの無い秘部をさらしている。
両手首もベルトで固定されており、手で隠すこともできなかった。

「アア!ミナイデ!イヤ!」
真っ赤になってチェアをガタガタ揺らして暴れ
主人に向かって視線で救いを求めたが、肝心のポールは
ニヤニヤ笑うだけで動こうとはしない。
「イヤ!イヤ!アアアアッ!」
どうすることもできず、恥じらいでパニックに陥った彼女は
とうとうアンアンと声を上げ、泣き出してしまったのだった。

ポールが手にしたタオルをひらりとなびかせて少女の体を覆い隠し
見世物の幕は言葉道理に下ろされた。パチパチとあたりから軽い拍手が鳴る。

「相変わらず残酷な人ね・・・」
彼に聞こえないようクリスが独り言を口にした。
あの娘にとって、苛める恐怖の対象が彼なら
唯一助けてもらえる相手も彼しかいないのだ。
あの娘は主人に全てを頼るしかない。

ベルトを外され、丸くなって前を隠しながら泣いている娘を見つめながら
クリスは彼の奴隷になった一夜を思い出し、背筋をぞくっとさせた。

見物していた幾人かのペアは腕を絡ませながらその場から離れていった。
それが元からのカップルなのか、この場で出来た即興なのかは判らないが
今のShowで発情し、これから行為に及ぶのは間違いなかった。

「ヒューヒュー!」
口笛の響きにクリスが振り返ると、残った数人がアンコールを求めていた。
アンコールの意味を知っているのか、信じられないとでも言いたげな顔をし
少女は恥じらいと恐怖に慄いていた。主人の助けを求めるように
ポールの顔を見上げる彼女。だが、非情にも彼女の主人は残酷なのだ。

「ヤッ!イヤァッ!」
要望どうりに二回目が始まる。下になったポールが少女を背中から抱いて
結合部が観客によく見えるように繋がる。
「アァ!・・・ァアン!」

「それじゃ、あたしはもういいわね?」
「ああ、後は彼女と楽しませてもらうよ」
「ふふっ、それじゃまたね。バイブはここに置いておくわ」
胸から取り出したバイブをテーブルの上へ置き
あいさつを交わして、クリスはその場から離れていった。
遠くで聞こえる喘ぎ声を耳にしながら、彼女は
さっきまでプールで泳いでいた黒人を探し始めたのだった。

(完)

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「堕ちたイブ-淫楽のプールサイド-」後書き

 ども、久々のオゾンです。今回は長編への慣らしということもあって
そんなに時間はかけませんでしたが、どうでした?
単語使いがチグハグなので後で直さないといけないかも(^^;
ま、そのうち、そのうちね。

この小説は場面から思いついて設定を膨らませた類の小説です。
Sexfreeのプールサイドで快楽に溺れる奴隷少女。
性の欲望が解放された堕落した楽園。

設定がかなり何でもあり、どこでもありでHできるから
もうちょっと色々盛り込んでも良かったかなぁ?

「従業員の服もかなり淫らを誘う服。
 もちろん、それらとの性交も合意の上で可能だ」
なんて設定も結局使わず終いだったし。

黒人さんは実は従業員で、スペルマが良く落ちる洗剤を
開発して欲しいと愚痴をこぼすシーンも書きたかった。
で、実はクリスが化粧品&洗剤メーカーの上役だったりして
「Good Idea!」(いいアイデアを貰ったわ)
みたいなシーンがあったりとか。

でもショートHだから長すぎてもダメだしな〜
書くとしたらこのぐらいが限度ですね。

妄想が湧くようなら続きを書くでしょう。
ではでは、長編に移るのでこれまで。

byOZON

書き始め8月26日午後2時
書き終り8月27日午前4時

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