北海道の秋 10月17日 乙女の涙、遊覧船、じゃがいもの直売など
17日は乙女の涙という滝を見た後、遊覧船に乗りました。
そのあとオシンコシンの滝、小清水原生花園、トーフツ湖、網走天都山を経由して女満別空港へ向かいました。
この日は朝から快晴。
朝ホテルの屋上にある展望露天風呂に入りましたが、そのときからブユニ岬がきれいに見えていました。
遊覧船は10時半発なので、その前に乙女の涙へ行くことにしました。
乙女の涙はフレペの滝とも呼ばれる直接海に落ちる滝です。
そこからは知床連山(羅臼岳、三ツ峰、サシルイ岳、硫黄山など)が一望できます。
知床自然センターに車を置き、そこから20分ほど歩くと着きます。
しばらくは原生林の中を歩きます。そこにはヤマブドウが自生しています。これが熊などのえさになるとのこと。
この遊歩道で熊のフンがよく見られるらしいです。運が良ければ熊に会えますが、その後どうなるかは・・・・・・・・。
森林が切れると一面のススキの原にでました。そしてその中を歩いていくと知床連山が見えてきます。
少し遠回りですが、帰りは断崖沿いの道を歩いて帰りました。やや肌寒い海からの風を受け、真っ青な空と海の景色を楽しみながら気持ちのいい散歩が出来ました。
紅葉を海上から楽しめないかと思い遊覧船に乗りました。料金は2800円。
この遊覧船のひとつの名物になっているのが、航行中に手に持った餌を食べてゆくウミネコです。
でもウミネコに餌をあげるのはやめてください。これは僕からのお願いです。
ウミネコが必要以上に繁殖することは自然の生態系を破壊します。
ウミネコやオオセグロカモメなどのカモメは雑食性のため、生命力が他の海鳥に比べて大変強いのです。
ケイマフリやウミウなど他の海鳥が生きている魚しか食べないのに対し、
カモメは死んだ魚でも食べます。最近は人間の残飯なども食べるとか。
まさにカラスなみ?。
そのかわり、海に潜ることが出来ないので魚をとることは苦手です。
またオオセグロカモメはオロロン鳥の卵を餌にします。
そのためオオセグロカモメが増えすぎたことが天売島のオロロン鳥の激減の理由の一つといわれています。
自然の生態系の破壊は、知床の自然の破壊につながるかもしれません。
今自分が知床の自然を楽しめたら、あとの時代の事は「どうでもいい」などと考えないでください。
ところで、ウミネコとオオセグロカモメの違いがわかりますか。
どちらも一般的にカモメと呼ばれています。
どちらも、観光地でよく見られる海鳥ですが、数はウミネコの方がかなり多いです。
このウトロでも見かけるのはほとんどがウミネコです。よく探してみるとオオセグロカモメがいます。
その名の通りオオセグロカモメはウミネコより一回り体が大きく、足の色は黄色、ウミネコは足の色がピンク色です。
定刻の10時半を過ぎても船は出港しません。どうやら遅刻した客を持っている様子。
定刻を10分くらい過ぎた頃、高齢のご夫婦が乗船しようやく出港しました。
皆に迷惑をかけているのだから、船の前での記念撮影は遠慮してもらいたいものです。
でもこの日は快晴、朝は知床連山はオホーツク海からは逆光になるのですが、この頃にはそれも解消されます。
海上から連山をはじめとする絶景が楽しめます。
でもこの遊覧船よりももっとその絶景、自然を堪能できる方法があります。
それはウトロのボンズホーム(01522ー4ー2271)が主催するネイチャーウォッチングボートです。
詳しくは、知床半島(夏)のページをご覧ください。
遊覧船からはウミウなどのコロニーになっている五湖の断崖や、乙女の涙などの海に直接落ちる滝、
そして知床連山や知床岬方面の展望が楽しめます。
この時期は知床岬へは行かず、硫黄山のところで折り返してきます。
知床半島の景色を海から楽しんだ後は寄り道をしながら女満別空港へ向かいました。
オシンコシンの滝
双美の滝とも呼ばれる二筋の流れをもつ滝で、海岸を走る国道334号線のすぐ脇にあります。
以前は人気のスポットで観光バスもよく停車していました。
しかし、その気軽さが秘境知床のイメージに合わないためか、最近では訪れる人が減ったようです。
路線バスでも山側の席に座ると車窓から見ることが出来ます。
初めて知床を訪れた○ ○年前は路線バスも、駐車場で停車していた記憶があります。
旧道を通ると、この滝を上から見ることができます。
下から見るのとは違った雰囲気があるので、機会があれば旧道を通ってみてください。
じゃがいもの直売
ウトロ方面から走行し国道が海から離れ畑が目立ってくると、じゃがいも直売の看板が目に飛び込んできます。
お土産にジャガイモを買うつもりでいて車できていたなら、迷わずその看板の農家に立ち寄りましょう。
僕らが立ち寄ったのは佐々木さんという農家ですが、10Kg1000円で買えます。
但し送料が東京まで1480円かかるので、10Kg2480円ということになります(収穫したものをその場で箱詰めし宅配するため持ち帰りはできない)。ちなみに女満別空港では送料別で10Kg1800円と倍(持ち帰り可だが)。
東京のスーパーでは10Kgで3000円程度するとのことです。
また購入者にはその場に置いてある箱の中のじゃがいもをサービスしてくれます。
備え付けの袋に入れると2〜3Kgはあるのではないでしょうか。
小清水原生花園
朝は快晴だった天気も昼過ぎから曇りだし、原生花園に着くころにはすっかり曇り空になっていました。
曇っていましたが、小高い丘の上や海岸から知床半島の全容を眺めれれます。
反対側は枯草で湖岸が茶色く色付いたトーフツ湖と斜里岳が眺められます。
晴れていれば素晴らしい事は容易に想像できます。
トーフツ湖
国道からはわからなかったのですが、白鳥公園(冬は飛来する白鳥の観察場所になっている)のあたりで鳶、カモメが集まって乱舞していました。
隣には道産子牧場があり数頭の道産子が斜里岳をバックに草を食べていました。
網走天都山
すでに4時を過ぎすっかり陽も陰ったころ網走にある展望台・天都山に着きました。
天候からそれほどの展望は望めそうにないので、お金を払ってまで展望台に登るのはやめ、
展望台の入り口あたりから周囲の景色を眺めました。
展望台からは知床半島、網走湖、藻琴山など360°の展望が楽しめます。
天気が良ければ、一見の価値はあると思います。
またオホーツク流氷館も併設しているので、夏に流氷を見、触れる(?)ことが出来ます。
駐車場の階段をあがっていくとオホーツク海越しに夕暮れに霞む知床半島が見えていました。
階段の両脇の木々は半分ほど落葉していて、根元に落ち葉が散りばめられていました。
また道を女満別方面に進むと、淡く染まった雲が横たわる網走湖の夕景を眺められました。
女満別の市街で給油をしたのち、国道を折れ女満別空港へ向かいました。
空港の近くでまたまたひまわり畑を発見しました。
近寄って見ると花はだいぶしおれていましたが、遠目にはその数の多さもありなかなかきれい。
夏の花ひまわりを秋の北海道で2度も目にするとは、不思議な感じです。
女満別空港19時15発予定の日本エアシステム189便で北海道を離れました。
羽田空港の混雑で出発が約20分、そして強い逆風のため到着は約20分おくれ、
羽田に着いたのは予定から約40分おくれの22時近くでした。
明日から仕事のため、急いで家路に着きました。
翌18日は全道的に冷え込み、各地で初雪が降ったことはご存知の通りです。
あと1日滞在していたら、知床半島から出れなかったかもしれません。
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