礼文島西海岸8時間コース


 8時間コースは礼文島の西海岸をスコトン岬から元地海岸までの約32km歩くハイキングコースです。西海岸の8時間コースを歩けば、この島に咲く多くの草花に出逢えます。
 8時間コースではヨツバシオガマ、イブキトラノヲ、ツリガネニンジンソウ、エゾカワラナデシコ、ハマナスなどが見られます。そしてこの島の固有種レブンウスユキソウも見れます。花に詳しい人なら更に多くの種類の花を見ることと思います。
 花とともにこのコースの魅力は海岸線の美しさです。

 スコトン岬を出てしばらくアスファルトの道ですが、それでも右手に海が見え、斜面には無数の花が見られます(写真)。写真の紫の花はヨツバシオガマと思われます。実際はもっと赤みがっがた花ですが光のかげんか紫に写っています。


 8時間コースには3回ほどきつい登り坂があります。通称3度の難所ですが、利尻岳などの山を登って人に大したことはないでしょう。その3度の登り坂の最初にあたるのがゴロタ岬の登りです。このゴロタ岬の登りからアスファルトの道を離れ、遊歩道に入ります。正面にはゴロタ岬の頂上が見えています。道の両脇は草地でよく見れば多くの花が咲いているのがわかると思います。この坂を登れば(晴れていればですが)利尻岳をはじめとした素晴らしい景色が待っています。坂を登ったことですので、景色を楽しみながらが休憩しましょう。

 ここからはゴロタの浜に下っていきます。写真はゴロタ岬からゴロタの浜にむかう途中に後方を振り返って撮った写真です。海からわいた霧に岬が包まれています。

 ゴロタの浜に降りてきて後方を振り返ると写真のようにゴロタ岬が見えます。前方の赤い花はハマナスです。
 ハマナスは北海道のどこでも見られますが、この島で見ることができます。西海岸8時間コースではゴロタ岬を越えて、ゴロタの浜に降りたあたりや、砂すべりを下り海岸に出る直前などで目にしました。バラ科の多年草ですのトゲがあります。
 しばらくこのハマナスが咲いているような砂地の道を歩きます。周囲にはエゾカワラナデシコなどが咲いていることでしょう。やがてアスファルトの道が見えてきて鉄府の部落に入ります。ゴロタの浜にはトイレがあるので休憩しておきましょう。

 このあと右手に砂浜の海岸を見ながらアスファルトの道を鉄府の集落の中を歩いていきます。

 鉄府の集落のはずれから急な山道を登り、西上泊を目指します。ちょうど澄海岬(スカイ岬)の上をまたぐような感じで歩いていきます。高くなるにつれて、美しい海岸線が眺められるようになってきます。また多くの草花も見ることができます。ここが第二の難所と呼ばれています。 

 急な坂を下ると西上泊の海中公園予定地に到着します。澄海岬を含む海中公園予定地は永久に予定地のままです。国立公園に指定される前に海中展望台のようなものを作る計画がありましたが、国立公園に指定され建設は中止されました。曇っていても海が青く見えるほど、海の色のきれいなところです。まさに「澄んだ海」が見られます。またここには売店、トイレなどはあります。この先宇遠内(ウエンナイ)まで2時間以上このような施設はありませんので必ず休憩していきましょう。出発から4時間以上経っていることと思いますので(ここが8時間コースの中間地点です)、お腹になにか入れておくのもいいでしょう。

 ここからまた坂を登り(通称、第三の難所)、海を見下ろす高台に上がります。右手には見事な海岸線が見れます。振り返ると、写真のように今までいた澄海岬やゴロタ岬などが眺められます。
 しばらくは海岸線を見ながら歩きますが、やがて海が見えなくなり緩やかな上り下りを繰り返すようになります。そのうち前方に見えてきた森林の中に入っていきます。運がよければ何種類かの野鳥に出会えることでしょう。断崖の脇を通り、いくつかの沢を渡ると、森林が切れ、がれ場のような場所に着きます。この手前の草地でレブンウスユキソウを見ることができます。

 レブンウスユキソウは歌で有名なエーデルワイスの仲間の白い花です。群落を見たいという人は礼文林道にあるレブンウスユキソウ群落地を訪れるといいでしょう。

 すぐアマナ岩といわれるあたりに着きます。ここから砂すべりと呼ばれる砂地の下り坂を一気に下り海岸に降ります。海岸をしばらく歩くと宇遠内に着きます。トイレ、自販機があります。

 ここから元地海岸のレブン滝近くまでは、かなり険しい岩場を歩くことになります。軍手などがあった方がいいかと思います。やがてレブン滝が左手に見え、それを越えてしばらく歩くと地蔵岩に着きます。ここまでくると観光客の姿も多くなり、終点の元地海岸はすぐです。

 2001年の時点で落石の危険のため、宇遠内から元地まで海岸は通行禁止になっています。8時間コースは宇遠内から礼文林道との合流点へ向かうことになります。

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