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『契約の夜』セイドメイドシリーズ

byオゾン

第6章 「『契り』という名の契約」

 主人とメイドは互いに後始末をし、体が回復するまでしばらくの間
シャンパンで喉を潤わせながら会話をしていた。
 健一郎はイく時の感じや舐められた喜び、精液の味など、初めて会った時なら
とても答えられそうにないような事を色々と聞き
ユカは恥ずかしがりながらもその一つひとつに答えた。

 ひととおり質問が終わった後で、彼女が何か聞きたそうにしているのを
察知した健一郎は、何でも好きな事を聞くように言ってやる。
失礼な事を聞いても罰は与えないと付け加え、彼女の不安を取り除いておいた。
 その言葉に安心し、ユカは男の構造や彼の気持ちについて2、3質問する。
中には見当違いの質問もあったが、彼は笑ってそれに快く答えた。

「そろそろ続きを始めるぞ。俺の上にまたがるんだ・・・・
 いや足はこっちに向けて・・・・そう、そのまま腰を下ろして」
相手の性器がそれぞれ顔の前に位置する格好。
俗に言う、シックスナインの形である。
「もう、何をするか判るな?」
そう言って説明なしに彼女の果肉に口づけをする健一郎。
「あふ・・・あっ・・・あむ・・・ん・・んく」
 ユカも大体の見当がつき、その口づけに答え
彼のまだだらりとしたままのものを、薄淡いピンクの唇の中へと含んだ。

 それは、口の中で彼の鼓動に合わせてとくんとくんと次第に膨らみ、熱を帯びてくる。
『すごい・・・こんなに熱くなってる』
自分の奉仕に彼が反応してくれるのが嬉しく、彼女は更に
愛おしく主人のものを舐め、彼もそれに応じてピンクの肉芽への舌技を続けた。
二人の下半身に、またとろけるような快楽が訪れ、快楽中枢を司る脳の奥に
じんと痺れる甘い蜜のようなものが湧き出してくる。
「んふ・・・むぅ・・・ふ・・・・んん!」
時おりユカの荒げる声が肉棒に響き、それが健一郎をますます興奮させる。
 お返しとばかりにひくつく入り口につぷりと指を差し入れると
彼女は一声喘ぎ、彼の上で更に淫らに腰をくねらせた。
柔らかい腹や乳房がこすれる感触が下になった健一郎にとって実に心地よい。

「少し痛いが我慢しろよ」
そう警告しておくと、主人は指でメイドの肉壁をほぐしにかかる。
生まれてからずっと癒着していた組織、『処女膜』を徐々に剥がし
初めての契約の痛みを少なくする為の準備を始めるのだった。
「んっ!・・・あふ!・・・んっくぅ!」
 肉の剥がれる痛覚が彼女を襲った。休んでは進み、休んでは進む、ゆっくりと組織を
ぷちぷち剥がされる痛みは辛かったが、舌と指が休む合間に交える快楽で
どうにかそれに耐える事ができた。が、それでもだんだん我慢ができなくなり始め
その痛さは肉棒への奉仕に集中する事で気を紛らわした。

『血が出てきたな・・・』
 指での作業がだいぶ進んだ頃、もう半分近く剥がしただろうか
彼女の奥からねっとりと湧き出る泉がピンクがかってきたのを健一郎は見つけた。
溢れる蜜の匂いに、独特の血の香りが少し交じる。
 ユカは、痛いとは一度も言わなかったが、それは行為を中断させない為の
主人を思っての配慮なのだろう。
何度も悲鳴交じりの声を上げている事からだいたいの想像はつく。
『優しいんだな、こいつ』
 主人を気遣う彼女の思いを知り、健一郎は自分の心に性欲の興奮とは違った
何か妙な高ぶりを感じ始めていた。

『そろそろ痛いのは限界だろう。少し休ませるか』
彼は肉を剥がす動作をやめ、彼女に快楽を与えるように動きを変えた。
挿入の往復運動。先ほど彼女を絶頂へと導いた方法でもう一度高みに昇らせ始める。
「んふっ!・・・・んっ・・・ぷはっ!あああっ!」
 苦痛から一転しての快楽に、引き締めた精神が一気に緩み
思わず口を離し、はしたない声で喘ぐユカ。
ちゅぷちゅぷと、とば口がいやらしい音色を彼に聞かせて
蜜がとろとろと止めど無く流れ、彼のあごにしたたり落ちていった。

 声の具合から痛みの収まったのを見計らった彼は指の攻めを増やす。
人差し指と中指の二本を彼女の奥までじゅぷりと潜り込ませ
ぬらぬらと入り口まで引き抜く行為を幾度も繰り返す。
指を入れ進めると、それにつられて二つの花びらも一緒にめり込み
引き抜く動きで指がひだ肉にいやらしく絡みついた。
「あっ!・・・あふ・・・はぁん!」
 内臓そのものを掻き回されているような、苦痛と快楽がないまぜになった感覚。
下半身全体にずんと響く悦楽で、ユカはしだいに口での奉仕がおろそかになってしまう。
『すごい・・・こわれちゃいそう・・・』
そんな事を考えながらも、どうにかまた主人のものを咥えなおそうと努力するが
そのたび健一郎が指を深く突き刺し、彼女の思考を何度も真っ白にしてしまった。

「あっ!・・・んふぅ、やだ、また・・・はぁ!きちゃう・・・」
ユカの下半身がまた一段とひくつきはじめ、イく前兆を健一郎に知らせた。
 もう前儀は十分だと判断した彼は指を抜き、彼女ごと体を反転させると
ユカをベッドに仰向けにさせた。そのまま彼女をきつく抱きしめる。
「ぅん・・・抜いちゃやぁ・・・」
「抜かなきゃもっと太いのが入らないだろ?」
 見つめ合ったままの状態でしばし間を置いた後、彼女はその言葉の意味を理解した。
やや目をそらし、恥じらいながらそっと口を開く。
「・・・・・お願いします」

 その言葉に、どくんと健一郎の心臓が高鳴る。愛してあげたい、大切にしてやりたい。
こんなに愛おしい気持ちになったのは生まれて初めてだった。
今までの金で買ったセックスが霞んでしまうほどの強い充実感がそこにあった。
陵辱の充実とも、性欲の興奮とも違う、ただただ愛しさがつのる気持ちが溢れかえる。

「・・・好きだよ」
 その一言で十分だった。ユカはその言葉に驚き、信じられないような顔で彼の顔を見る。
真剣な眼差しが全てを語っていた。
「あぁ・・・」
涙を流してユカは健一郎に抱き着く。もう心の不安は微塵もなかった。

「じゃ、いくぞ」
「はい・・・・」
彼の体がゆっくりと沈む。
右手で支えた自分の分身の先端を濡れそぼったとば口にあてがうと
そのままじわじわ彼女の中に入っていく。
「んっ!・・・・」
「痛いか?」
「ま、まだ・・・平気です」
 指で剥がしきれなかった部分が彼の挿入で少しずつ切れていく。
肉の内壁全体からくる痛みはイきそうになっていた体を一気に引き戻した。
体中から汗がどっと吹き出し、汗ばんだ白い肉体がてらてらと光る。
 めりめりと入ってくる感覚に眉をひそめ、歯を食いしばって懸命に耐えるユカ。
健一郎は指を絡ませて手を握ってやり、苦痛を和らげる手伝いをしてやった。

 肉棒がゆっくりと彼女の奥へ進んでいく。じわじわと彼女を貫いていく。
そしてとうとう彼の先端が奥にまで達し、膣奥の終点でその前進を止める。
ようやく止まった進行に彼女は息を吐き、肩で荒い呼吸をしていた。
『とうとう・・・しちゃったんだ』
 そんな事をぼんやりと思ってみる。『契約』と『処女喪失』の完了。
だが、後悔ではなく充実感で彼女の心は満たされていた。
 今まで理想の中に思い描いていた光景とは違い、相手は自分の恋人でなく所有者。
いや、今この瞬間、所有者になった相手だったが
それでもユカは自分が不幸とは思えなかった。

 彼がじっとしていたので、しばらくして痛みにもだいぶ慣れてきたようだ。
閉じていた目を開くと、ユカは健一郎と視線を交わす。
「どうだ?・・・具合は」
「だいぶ、落ち着いてきました・・・」
互いに手を握る力が自然と強くなる。
「なら、動かしていいな?」
こくんと彼女がうなずいた。太い肉棒が、来た道をまたゆっくり引き返す。
真ん中辺りまで戻ると再びその身をずぶずぶめり込ませ、何度もそれを繰り返す。

「あっ・・・んん・・・・いっ!ふぅっ・・・はぁっ!」
日焼け跡の赤むけた肌をこすられるような、ひりひりする強い痛みがユカの中に始まった。
最初の通行と比べればずっとましだったが、それでも彼女にはまだ辛い。

 だが、その辛さも最初のみだった。ひりひり感はしばらくすると
じんじんと痺れるようなものに移り変わっていく。
『あ・・・なんか、慣れてきたかな・・・』
 ユカの心は幾分落ち着き、苦痛に奪われていた意識が余裕を取り戻してくる。
のしかかってくる彼の重みが少し苦しかったが、それは幸せを感じる重さだった。
 しばらく口付けをしながら二人は指を絡ませていた。愛し合い、互いを求めて肉体を
絡ませるその姿は、主人とメイドの関係とは思えない程充実していた。

 ふいに背中に回された健一郎の指が脇の下をくすぐり、彼女はこそばゆそうに笑う。
「痛くなくなったようだね」
「はい・・・」
「しかし、もう慣れるなんて思わなかったぞ。明日から毎晩楽しみだな」
「え?ま、毎晩するんですか?」
ユカはその言葉に少し驚く。
こういう行為はたまにするものだけだと思っていたからである。
「嫌か?・・・」
「いえ・・・ご主人様がお望みなら」
「君も毎晩して欲しいんだろ?」
「・・・・・」
視線をそらし答えに戸惑うメイドに、主人は肉棒を2、3度突き上げ返事を要求した。
「ほらっ!・・返事は?・・・どっちなんだ?」
「んふっ!・・んっ!・・・・あっ、聞かないでぇ」
「本当は欲しいくせに。いやらしいメイドだな」
「ご主人様だって・・・Hです」
「はははっ、言ったな」
「ふふふ」
 ユカの笑みを見届けると健一郎は握った手を離し、彼女の全身を撫で始めた。
脇腹を撫で上げ、乳房を揉みしだくと先端を摘まんでこりこりといじる。
背すじを下って尻肉をわしづかみに揉み、太股をさすった。
そうしている間も肉棒の往復運動はつぷつぷと続けられる。

 いつの間にかユカの内壁の痛みは痺れに移り、そして快楽へと変貌していった。
ずんずんと突かれ、秘肉を分け入られる感覚がとてつもなく心地よいものに思えてくる。
 痺れていた内側全体のあちこちからシミのようにじわじわと感じる部分が広がっていき
全てが快感に入れかわってしまうような気がした。
まるで肉棒のメスで切り開いた部分に淫乱な媚肉を移植されたようだった。

「やだ・・あっ!なんか、よくなって・・・はぁっ!」
 不意に健一郎が腰の動きを変化させた。二人の恥毛が交わる程深く差し込んだまま
ぐりぐりと腰を回す。つき当たりにまで入っている先端が彼女の肉壁をかき回した。
「あひっ!・・・ああっ!い、いいっ!」
内部の圧迫感が息苦しかったが、それ以上に彼を感じる事が嬉しかった。
互いの恥骨に挟まれたクリトリスが押しつぶされ、更に彼女を高みへと押しやる。
 もう、苦痛はどこにも無かった。すべての感覚が健一郎の存在を感じて喜び震えた。
細い両腕を背中に回し、ただ彼を求めて強く抱きしめる。

 快楽にねっとりと支配された頭で、ユカはぼんやり考えていた。
初めて会った彼に恐怖を感じたのは思い過ごしだったのだろうか?
昼の光景がまるで何年も前の事のように思われた。
自分はこんなにもいやらしく、感じやすい女だったのだろうか。
独りでしていてすぐにやめてしまった自分の方が嘘だったのだろうか?
『もういいわ。どうでも』
今はこの快楽だけが真実だった。

 彼の動作はいつの間にかまた突く方の動きに戻っていた。
肉棒を包む彼女の左右のひだは、挿入の動きに合わせて一緒にぬちゅるとめり込み
抜く時も名残惜しそうにぬめぬめと主人のものにまとわりついてくる。
「ひだひだが凄いな。指の時より絡み付いてくる」
「いひっ!はぁぅん!」
 健一郎に両の脚を抱えられ、結合が前より更に深くなる。
子宮を突かれる感覚が彼女にいっそうはっきりと判った。

 不意に健一郎はユカの体を抱え上げて起こし、あぐらをかいた上に
彼女の尻をのせた。繋がっているところ以外はさっきと同じ、座位の姿勢である。
重ねた体の間からむせる程の性臭が沸き立ち、二人の脳を甘くじんじんと刺激した。
「この格好は好きか?」
黙ったまま彼女は首を縦に振る。
「そうだよな、ここいじられるの好きだもんな」
 そう言って右手をお尻に回した彼は、中指を奥へと差し込み
さっきと同じように会陰をぬちぬちといじり始めた。
「んはっ!・・・は、はい」
ユカが指に反応し、くねくねと腰をうごめかすと
それによって淫乱な内側の秘肉が刺激され、ますます腰が激しく悶えてしまう。
いやらしい刺激は循環する増幅効果でどんどんと高まっていった。

「あっ!んふぅん!はっ、はっ、はあぁ!」
「自分で動いてみな。気持ちいい方にどんどん体を動かすんだ」
「あっああっ!は、はい・・・んん」
 円を描くようにお尻をくねらせ、彼の肉棒で自分の内側を擦る。
しっかりと健一郎に抱き着き、小ぶりな胸も柔らかいお腹も彼にすり寄せてただ喘ぐ。
肉がうねってきゅっと締まり、ひくつく具合が彼のものにもよく感じられた。

 健一郎はしばらくそうして彼女の自由に任せておき、粘液でぬめる刺激を楽しんだ。
ふと、ユカの目が何かを言いたげに自分を見つめているのに気づく。
「どうした?」
「んふ・・・いえ、その・・・」
「言ってごらん」
会陰を押し付ける指に力を加え、彼が言う。
「くふぅっ!あ・・・ま・・前の方も、触って・・・下さい・・・」
「前って、乳首かい?」
充血して固く尖る先端をきゅっと摘まみ、彼が聞いた。
「ん、いえ・・・その、そこじゃなくて。もっと下の・・・」
 それがどこかは彼はすぐに気づいた。確かにさっきと違い肉芽を擦るための棒は
彼女の中にある。快楽神経の塊を刺激するものが足りないのだろう。
独りの時はそこをいじってばかりいたらしいから、余計に欲しいに違いない。
『だが、すんなり触ってやるのはもったいないな、ちょっと意地悪してやるか』
健一郎の子どものような悪戯心がまた始まる。

「下って、どこ?」
「あの・・・あそこです」
「あそこって?はっきり言ってごらん?言わないと・・・」
 開いている方の腕でうごめく腰をがっしり抑え、淫靡な刺激をおあずけにする。
すると、じきに彼女の肉壁に痒いところをかけないようなじんじんする焦痒感が走り始めた。
今まで快楽に隠されていた喪失の痛みもそれに加わり、彼女を苦しめる。

「ああっ・・・そんなぁ!・・・う、動かさせてぇ!」
「どこをいじって欲しいんだ?早く言うんだ、ほら」
充血して尖る乳房の先端をぎゅっと少し強めに引っ張り上げて詰問し
『答えないとさっきみたいにつねるぞ』
という事を健一郎は匂わせる。つねられる事に脅えた彼女がこわごわと口を開いた。
「んっ!・・・ク、クリトリ、ス・・・です」
消え入りそうな小さな声。
「聞こえないぞ、いじって欲しいなら『クリトリスいじって』って
 もっと大きな声で言うんだ」
腰を微妙に動かし、主人が膣のじんじんするじれったい感覚を高めてやると
下半身を駆け回るむず痒さと痛みに耐え兼ね、とうとう観念したメイドが叫んだ。
「はぁあん!ああ・・もう駄目ぇ!い、いじってぇ!クリトリスいじってぇ!」
「よし、よくできたな。ほら、ご褒美だ」
健一郎はそう言うと、膨らんで赤むけたまま待ちかねている肉塊に指を這わせ
腰の回転も混ぜながら優しくくすぐってやった。
さんざん焦らされた彼女の体にどっと快楽が押し寄せる。
 ユカは恥じらいをすっかり忘れ、彼にしがみついて喘いだ。
「あああっ!いい、いっいいっ!もっとぉ!もっとクリトリスいじってぇ!」

 淫らな喜びの表情を満面に表し、痴態の全てを彼に見せるユカ。
健一郎は言われたとうりにそれをぐりぐりと彼女の包皮に押し込んでやった。
「あひっ!ああっ!すごい・・・ああっ!こわれちゃう!」
 もう何もかも忘れてこの快楽にずっと酔っていたいとユカは思う。
心も、体もすっかり壊され、彼に再構成されていくような感じだった。

「いつもはどんなふうにしてるんだ?」
指の動きを弱め、思考する余裕を与えながら主人が質問をした。
「自分でしてみせてくれないか?」
彼女の手をとり、狭間へと導いてやりながら要求する。
「んふ・・・はい・・」
 いやらしい命令にもすっかり素直になった彼女は言われるままに
中指をあてがい、蚊に刺された部分を掻くような仕草でそっといじり始めた。
くりくりと優しくいじる動作は何の変化もなしにしばらく続く。

「へえ、あんまり強くしないんだ」
「・・・いつもは・・・ちょっとしただけで、すぐ・・・んっ止めてるから・・・」
「ふぅん。なら、もっと激しいの教えてやろう。きっとやみつきになるぞ」
 言い終わらないうちに彼の指が彼女のしなやかな指に寄り添う。指越しに敏感な部分を
もて遊びはじめ、メイドを淫乱に改造する為の指いじりの調教が始まりだす。

「あはぁっ・・・は、ふぅっ・・・あぅん!」
 包皮を剥かれ、一番感じるところを強く押し込まれ、電撃のような快楽を感じるユカ。
主人は円を描くようにくりくりといじらせたり、きゅっきゅっと摘まんだりし
メイドの指を使って脳に快楽を注ぎ込んでやり、そのいやらしい動きを覚え込ませる。
繋がったまま受ける小粒な淫肉への刺激に、彼女はすっかり虜になってしまっていた。

「今度はいっしょにいじってみようか」
「ぁっ・・・・はい」
 あらゆる方法で彼女の最も感じる肉芽をいじり回し、指の動きをユカに教え込んだ彼は
二人でする事を提案した。それに同意した彼女は自らをしなやかな指で責め始める。
 健一郎もユカの指の隣に沿わせて同じ部分をこりこりこすり、苛め続けた。
互いの指に挟まれた肉塊に逃げ場はなく、その快楽を直接彼女の脳に伝える。
「はくぅ・・・んふ・・・あっ、あっ!」
「いやらしい娘だ。こういうのだけは覚えが早いんだな」
「あぁん。言わないでぇ・・・」
いじるのを止めようともせずに彼女は自分の行為を恥じらう。
まるでいやらしく罵倒される事そのものに喜びを感じているようだった。

「あっ・・・あたし、また・・・んっ、そろそろ・・・・」
「またイくのか?すけべだな。本当に何度もイけるんだ」
じわじわと高まっていった快楽のダムがまた彼女の中でいっぱいに満たされる。
下半身が3度目の愛液を放出したがり、秘肉の奥までひくつかせ、悶えていた。

「俺も、そろそろ・・・・・中に出すぞ、いいな?」
「は、はい!・・・・はぁっ!い、一緒に・・・お願いします」
きつく締めつける処女の肉壁に、健一郎も既に限界の間近だった。
 彼女の周期から安全な日だという事はすでに昼のうちに聞いて確かめてある。
が、今となってはもうそんな事はどうでも良かった。たとえ今日が危険だったと
しても、きっとためらいなく彼女の奥に熱い液をぶちまけただろう。

 健一郎はユカを抱えてベッドに押し倒す。彼女の体をもう一度下にさせ
肉棒で激しく何度も奥の子宮を突く。
ずんずんと響く激しいその刺激に彼女は思わず足をからませて彼を求めた。
「あっ!あっ!も、もっとぉ!」
「んっ、ふっ!好きか?強いのが好きなのか?」
「あふぅ!はい、好きです!ご主人様が大好きです!」
「そうか俺もお前が好きだぞ。くっ!愛してるぞ」
「ああっ!嬉しいです。だからもっと、もっとぉ!」

 すじの通ってない会話さえ二人は楽しんでいた。
もうどちらも限界間際のところまで高まっていた。
互いを思いやり、しっかりと抱きしめ合う主人とメイド。
もう、二人にとってその関係は離れがたいものになっている。

「はぁあん!イっちゃう!イっちゃうよお!」
「くっ!俺も、出すぞ!」
 ベッドをぎしぎしと激しく鳴らし、健一郎はユカを突く。
何度も何度も突き上げた彼が、とうとう彼女の中に粘つく白い液をどくどくと解き放った。
「あはぁ!熱いぃっ!んん、すごい!あっ、あっ、ああーーーーー!」
自分の内部に撃ち込まれる熱いものを奥に感じ、彼女も絶頂に導かれて達してしまう。
主人とメイドはその高まりが落ち着くまでずっと互いの体を抱きしめ合っていた。

『契り』という名の契約がこれで完全に終った。
ただ、二人が思い描いていたものと違い、心のつながりと安らぎがそこにあった。


「契約の夜 エピローグ」に続く         性行為以外に興味なければこれでおしまい。

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