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『囚われる想い』 セイドメイドシリーズその7

byオゾン

第2章「惑いと決意」

 桐ノ宮邸の夜は、いつも早い。
住宅地から少し離れた山の中腹に建っているこの屋敷では
午後の太陽が山の斜面へ早く隠れるせいで、すぐに日没が訪れる。
テレビも電波が山に遮られて映りが悪いせいで、消されたままになっており
こうなると他にすることも無いので、就寝までの時間も早いのだった。

しかし、する事が無いとは言っても例外がある。
夜がふけてからする事と言えばただ一つ。
今夜も窓の無い寝室で、屋敷のあるじ、健一郎と
メイドのユカによる、淫らな戯れが行われていたのだった。

「今日は久しぶりに、マッサージしてもらおうか」
 健一郎は、風呂から出た後でベッドに寝そべり
まず、メイドの手で全身マッサージをさせた。
16才の、か弱い少女の力では頼りない揉み方だったが
なんとか一通り揉み終わり、今はユカがマッサージを受けている最中である。

主人が揉もうとした時ユカは「ご主人様にご奉仕させるなんて」と断ったのだが
「初めての時の続きだよ、ユカがじっとり濡れていくのが見たいんだ。」
と、耳元で囁かれてしまい、恥じらいながら頷いてしまったのだった。

寝室の中央に置かれたダブルベッドの真ん中に、彼女がうつ伏せになっている。
淡いピンク色をした生地の薄い上下の可愛いパジャマ姿。
パンティとブラは、あの時と同じようにつけていない。
可愛らしいパジャマは、年より幼く見える彼女をさらに幼く見せていたが
外見に似合わずその中身は性の調教をたっぷり受けた女であった。

そろえた右の指先で健一郎は背すじを撫で上げ、また撫で下げ、を繰り返す。
腰まである彼女の黒いストレートヘアを左手でずらし
耳の下からうなじにかけてを撫でながら健一郎が聞く。
「どんな具合だい?」
「はい、気持ちいい・・・です。」
彼の手に身を委ね、うっとりした表情でユカが答えた。

背中やわき腹、肩と首筋、手のひらを握るように揉まれたり
二の腕の内側から腋の下のあたりをさすられたりと
上半身のあちこちを、ユカはされるがままに撫でられ続ける。
「んぅっ・・・」
ふいに耳の穴を小指でくすぐられ、彼女は首をすくめた。
続いて、わき腹から腰にかけてを大きな円で撫で回される。
さっきまでくすぐったかったワキ腹なのに
今のユカはその感触を心地良く感じていた。

「そのままで聞いてくれ。」
健一郎はマッサージの手を休ませず、話し始めた。

妻の冴から、また仕事の手伝いに呼ばれた事や
海外なので何泊かしなければならないことを、手短かにユカへ伝える。

「またしばらく、お別れなんですか?」
不安そうにユカが問いかけた。最愛の主人と毎日を過ごしている彼女にとって
数日だけの離別でも、やはり辛いものなのだろう。
「いや、今度はユカも連れていくつもりだ。了解は取ってある。」
「え?」
「海外だけど、パスポートは持ってたよな?」
「はいっ、中2の修学旅行がアメリカでしたから。」
「へぇそりゃ初耳だ。向こうで何を見てきたんだい?」
「えっと、自由の女神と・・・」
主人と出かけられる事を知り、すっかり安心したユカは
明るい口調で旅行話を進めていった。

 話の最中も健一郎のマッサージは続けられていた。
横向きになり、仰向けになり、またうつ伏せに戻り
丹念な全身マッサージをしつつも、時おり指先が胸の先端や股の間を
ほんの一瞬、いたずらっぽくちょんと突つき、すぐまた別な部分へ移る。
「それで・・・・ん・・・・夜はみんなと・・・」
恥ずかしさと淫らな期待感で火照った体。熱が思考を虚ろにし
彼女はだんだん会話に集中できなくなっていった。

うつ伏せにされ、お尻のマッサージをじっくり受けるユカ。
彼が両手の指先で、可愛らしいヒップの谷間両脇を撫で上げる。
上りきった指が大きく外側を回って下り、また内側へ戻る。
撫で上げ始めるたび、親指が股の付け根を軽くきゅっと押す。
「ふ・・・・・・・・・ん・・・・」
むず痒いような焦れったさが、彼女の下半身をじーんと熱くさせ
くるくる回る指先が生み出す快楽に、ユカはかすかな吐息をついた。
言葉が途切れる、甘い吐息とパジャマが擦れる布ズレの音だけの静かな空間。

「それから?話の続きは?」
「あ、うん。そ、それから・・・・」
会話を促しながら、健一郎は両手で右の太ももをはさみ
足の付け根を丹念に揉みほぐした。揉みながら彼はメイドの様子を観察する。
汗ばみ始めた全身の力を抜き、すっかりリラックスしているユカ。
健一郎は彼女の具合を確かめてニヤリと笑うと、マッサージの刺激を
より本格的な快楽責めへと移していったのだった。

「ふわ・・・あ、んんっ!」
可愛い耳の穴に息を吹きかけて、意識をそこに移させる。
中指を先頭にし、手のひらが首筋から背筋へゆっくり滑り下りて腰を通過する。
指先が、尻の谷間の始まりから丸みを帯びた合わせ目を撫で下げ
手のひら全体でパジャマ越しのヒップを下り、半開きになった足の間へと進む。
「ふ・・・んっ、やだ・・・・・・・」

指先はさらに進み、つつ、と尻間から亀裂へ降りていった中指は
終点にある前の突起を軽くかすめ、流れるように内ももへ外れていった。
外れていった指先は上に戻り、またヒップの始まりから撫で下ろしを繰り返す。

撫で下げては最後の肉粒を軽くかすめ、また撫で下げては指先をそこに当てる。
こりっ、こりっと一定の調子で中指がぶつかるたびに、反応するユカ。
「あふ・・・・・あ・・・・・ん・・・・・はぁ・・・・・」
その単調なリズムに合わせ、か細い吐息と喘ぎがこぼれた。

すでに充血し始めた突起が刺激されるごとに
ユカの恥ずかしいところが勝手にきゅっと引き締まる。

それにより、たっぷり蜜を含んでいた果肉は、絞られたものを
奥から溢れ出させ、とろとろ垂れていったいやらしい蜜は
ピンクのパジャマの濡れた部分をじわじわ広げていくのだった。

指先によって何度も秘部へ押しつけられ
べったり貼りついた布地をなぞり、健一郎が囁く。
「ここ、凄くネトネトしてるよ」
「やん・・・もぉ」
「嫌ならやめようか?」
黙ったまま、首を横に振るユカ。
「どっちなんだ?口で言ってごらん」
「ん・・・その・・・ぁあん!」

一番感じる突起のすぐ脇を、指でくすぐり焦らされ
届きそうで届かないもどかしさにユカが喘いだ。
パジャマがこすれる時の、しゅっしゅっという小気味良い音はもうしていない。
すっかり蜜に濡れた布地により、音色はぬちゅぬちゅ粘る淫靡なものへと変わっていた。

「欲しくないなら、もうやめるよ」
「あぁ・・・ほ、欲しいです!」
観念したユカが淫らに叫ぶ。恥じらいを乗り越えなければ
自分の主人は快楽の褒美を与えてくれないのだ。

「何が欲しいんだい?」
意地悪く健一郎が問い詰める。指先で股布を引っぱってから離すと
ピチッと濡れた音をさせ、パジャマがまたそこに貼りついた。
水っぽい冷えた布地を感じるユカ。

「あの・・・お・・・おち・・ん・・・」
消え入りそうな声で、彼女はもじもじと恥じらった。
今までに何度も言わされてきた言葉でも
具体的な名前を口にするのは、さすがにためらってしまう。

「そんなんじゃ聞こえないよ。」
ここに欲しいんだろう?とでも言うように、健一郎は
熱く潤っているユカの秘口を二本の指で布越しにくっと押した。
「ぁうん!」
ユカの熱く溶けた入口がひくつき
むずがるように女を主張して下半身を疼かせた。

「ああ、下さい・・・おちんちん・・・下さい。」
下半身の欲望に耐えきれず、顔を真っ赤にさせながら
ユカはようやくその言葉を口にした。
「欲しいんだ?」
「はい。ご主人様のが欲しいです」
「ははっ、やっと素直になったね。」

健一郎はユカを上向きにさせると、赤ん坊のおしめを変えるように
彼女の下半身からパジャマを抜き取り、ユカへ覆い被さった。
間髪入れず、健一郎の先端がユカの内奥へずぶりと一気に侵入する。
「はぅぅぅ・・・」
肉奥を満たされ、肺を絞るような充実の喘ぎをユカが口にした。
メイドの手足が主人を求め、彼を引き寄せるように絡みつく。
女としての幸せを感じる瞬間。

健一郎は、ユカの華奢な体を抱え上げると
あぐらをかいた上に彼女の小ぶりなヒップを乗せた。
「はずかしい・・・」
健一郎と目が合ってしまい、思わず顔をそらすユカ。
正面座位は、互いの顔がよく見える体位である。
主人にじっくり観察されていることを感じ、ユカが身じろいた。

「初めての時も、確かこうして抱いたんだっけ。」
「はい・・・」
「ふふっ、今日はもっと激しくしてあげるよ」

彼女がこくりと頷くのを見てから、健一郎は責めを始めた。
ヒップを両手で揉みながら、不規則なグラインドで肉棒を回し、奥をこねる。
「んぁぅっ!あふっ!」
深く繋がったままの回転運動は、主人によって開花された体へ
切ないほどの愉悦をもたらした。彼女は、この刺激にとても弱い。
「ひっ!ああん!奥が、あぁ!」
太い肉棒が、ユカの熱くぬめった内壁をえぐり
快感により仰け反った胸の先端を健一郎は優しくすすった。

「あっ、そこはっ!あぅっ!」
右手を滑らせ、菊座と秘口の間にある会淫へ彼の指が辿りつき
マッサージの続きをするように会淫の筋肉をこね回した。
「やん!勝手に、きゃっ!ああっ!」
反射的に引き締まり、絞られた膣肉が肉棒との圧迫を強め
さらに強い結合感をユカにもたらす。

「やぁっ!そんなに強くされると、もうっ!あっ、ひゃぅっ!」
「もうイくの?先にイってもいいよ」
「あぁん!駄目ぇっ、もっとゆっくり楽しませてぇ!」
我を忘れ、はしたない言葉でユカは叫び喘いだ。

『いいセリフだな、そいつをネタに後でたっぷり苛めてやろう』
終わった後で、恥ずかしい言葉を口にしたことを指摘し
半泣きになるまでいじめるのも、健一郎の好きな行為だった。

「ぁぅぅ・・・あっ!あっ!待って、動いちゃやぁ!もぅイっちゃぅっ!」
「俺は何もしてないよ、ユカが勝手に動いてるんじゃないか」
いつのまにか、健一郎は両手でユカの背中を支えたまま動きを止めていた。
腰をくねらせ下半身の悦楽を貪っているのは、ユカ自身だった。
「ぁぁあ、やだぁ勝手に、ああ!」
「すごいな、今までで一番エッチな動き方をしてるぞ。」
「ヤぁん!言っちゃやだぁ!」
顔を真っ赤にさせ、羞恥に喘ぎながらも淫らな腰の蠢きは止まらない。
彼女の意思を無視し、より強い淫楽を求める本能が
腰をくねらせ、クリトリスを擦りつけ、膣肉をうねらせた。

「すけべだな、ユカはすごくすけべだな」
「あぅぅ・・・あっ!イっちゃうっ!とまんない!あっ!あっ!」
主人からの囁きによる恥ずかしさも快楽に取り込み
絶頂への道のりをユカは一直線に昇り詰めていく。
「あっ!イく、イくっ、イっちゃう!あっああ〜〜〜〜〜〜っ!」
ダムが崩壊する時のような、怒涛の快楽にユカが溺れる。
わななく全身、両手と両足が最愛の主人を求めてぎゅっと抱きしめる。
「あーーーーーーーーーーーっ!あぁーーーーーーーーっ!」
流され、高いところに打ち上げられ、落ちていくような感覚。
その墜落感が収まるまで、ユカは主人にしがみ続けていたのだった。

「ふ・・・・・・う・・・・はぁ・・・」
「・・・・イっちゃった?」
繋がったままの質問に、ゆっくり頷くユカ。
うっとりとした表情で満足げに彼女が微笑む。

「じゃぁ次は俺が楽しむ番だな。」
健一郎は悪戯っぽくニヤリと笑うと、ユカの興奮が治まらないうちに
二回戦を始める。今度はユカを押し倒し、正常位の姿勢で彼女へ覆い被さった。

「え?あっ、ちょっと待ってご主人様!まだあたし、ああっ!」
角度をつけたえぐるような激しい突きが、淫らな音をずぷずぷさせる。
「待って!ちょっと、ダメっ!休ませ・・・まだ駄目っ、ああっ!」
今までユカが果てた後は、少なからず必ず休憩があった。
繋がったままで動かずにまどろう時もあった。
が、果てた直後の交合は、ユカにとって今回が初めてである。

「んっ、んぁぁっ!えっ、なに?ぁん、またっ!ああ!」
膣でのオーガズムはクリトリスと違い、イけばイくほど増していく。
盛り下がらないまま、更なる高みへと昇っていくことができる。
そして、一度それを覚えてしまうと、何度でも快楽を貪れるようになるのだ。

「ひゃっ!あっ、い、いいっ!どうしてぇ?やぁぁん!」
戸惑いながらも、ユカは新たに知ってしまった愉悦に溺れていく。
両手両足で主人にしがみつき、こね回され、えぐられ、突かれ
少しも休む間のない快楽責めにユカは飲まれていく。
「はぁぅぅん!いいの!すごくいいの!あぁっ!」
半狂乱になって悶えるユカの姿に、膣肉の開拓成功を確認した健一郎は
ニヤリと笑うと、突き回す動きをさらに速めていったのだった。


 それから数回、二人で交互に果てたのち、夜の戯れは終わった。
ユカはとろんとした目をさせ、健一郎の腕に抱かれていた。
互いに何も喋ろうとしなかった。言葉のいらない幸せの沈黙。

「ご主人様ぁ・・・」
ぽつりと寂しそうにユカが呟く。
「何だい?ユカ」
「あたし・・・このままでいいのかなぁ?」
快楽の行為が終わった後、人は皆、多少なりとも寂しさを覚える。
そしてそれは、現実を忘れてのめり込むほど、我に返った時に辛い。

健一郎の妻、冴とまた顔を合わせる事により
メイドという自分の不安定な立場を思い知らされる事が
ユカはたまらなく怖いのだ。

「あたし、どうすればいいんだろう?」
不安に怯える指先が、主人の体にしがみつく。

「・・・ユカ」
「はい?」
腕の中のメイドをぎゅっと抱きしめ、優しく耳元で囁く健一郎。
「今はそんなこと考えなくていいよ。俺がなんとかするから。」
「・・・はい、わかりました」
ユカも主人を信じ、手放すまいとするかのようにそっと抱き返した。

そのまま健一郎は、ユカの寝息が聞こえるまで
彼女の頭をゆっくり撫で続けたのだった。

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