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『夜這い−ラストチャンス−

byオゾン

第4章 「愛交編」

 『と、とりあえずキスからだよな・・・』
コンビニでこっそり買ったHな本で、こういう事を想像して何度も復習してはいたが
いざするとなると、やっぱりかなり戸惑ってしまう。

 もう一度目を閉じ、麻弥と唇を重ね合わせる。今度はさっきまでの
触れるだけのものとは違う、強く強く押し当てるキス。

すると麻弥は、俺の背中に両腕を回してまるで振り落とされまいと
するかのように俺の体にしがみついてきた。
『やっぱり、恐いんだろうな・・・』

「大丈夫だよ。恐くなんかないから。俺に全部まかせていいよ。」
安心させようと優しい言葉を投げかけながら、脅える麻弥の瞳をじっと見つめる。
さっきより不安な表情がとれてきた麻弥が、静かにこくんとうなずいた。

 ゆっくりと右手をパジャマの上に這わせていき、まだ成長途中の小ぶりな乳房を
布地の上から優しく揉みしだいた。反射的に彼女の体が『ひくんっ』と震える。

 少し強く握ったらすぐに壊れてしまいそうな程の柔らかい乳房を
俺は円を描くようにして撫で回す。それは今まで想像していた以上に
ふんわりと柔らかく、そして暖かいものだった。

 手のひらにあたる、頂のぽつんとした突起がしだいに固くなっていく
我慢できなくなった俺は、人差し指と親指でその小さなものをきゅっとつまんでみた。
「ぅん・・・」

『感じ始めている。感じてくれてるんだ。』
そう思うと、脳の中へさっき以上に熱くどろどろとしたものが駆け巡る。
心臓が麻弥への想いでどくどくと高鳴っていた。
緊張で縮んでいた股間のモノも、麻弥の声を聞いて再びたぎり始める。
もう手順なんてどうでもいい。すけべ雑誌に書いてあった事より
俺がこうしたいって思った方が重要なんだ。

 体を少しずつ下にずらし、麻弥の胸に顔を寄せた。
たまらなく愛しくて愛しくて、その胸にほお擦りをして彼女の感触を確かめる。
今までとは違うんだ。今夜だけなら、愛したいだけ愛せるんだ。
この機会を逃さないように、俺は思いの全てを麻弥にぶつける事に集中しよう。

深く深呼吸するたびに、体温と同じ熱さの空気が、女の子特有の匂いが
鼻の奥まで濃厚に香り頭の中がじんじんと痺れていく。
「ん・・・・はぁ・・・」
喘ぎとも、吐息ともつかない声が麻弥の唇からこぼれた。

「好きだよ・・・大好きだよ。麻弥。」
もう止まらない。彼女のパジャマのボタンを上から一つひとつ外していく。
が、興奮して震えた指ではなかなかうまくいかず、どうしても焦ってしまう。

中ほどまで外した時、麻弥の手と俺の手が触れ合った。
そこで俺はやっと彼女が下からボタンを外していってくれた事に気がつく。

「そんなに・・・あせんなくていいから」
恥じらう顔を向こうにそむけながら麻弥がそう言う。
手伝ってもらったのが何だか凄く情けなく思えたが
それと同時に、彼女の手助けがとても嬉しく感じた。

 そして、左右にはだけたパジャマから現れる白くきれいな肌。膨らみかけた胸。
我を忘れて見とれる程に、月明かりに照らされるその体のラインは美しかった。

 ぎゅっと抱きしめ、俺は乳房の先端の突起を優しく口に含む。
そのまま舐め上げたり吸ったり、時々軽く甘噛みしたりして
俺の中のありったけの思いを、全てそこに集中させた。
左手であいている方の胸を揉み、そのぷにぷにした弾力のある感触に酔いしれる。

『俺が死ぬ間際に思い浮かべるのは、たぶん今のこの瞬間なんだろうな』
何となくそんな考えが頭に浮かんだ。
確かに、もういつ死んだっていいくらいに今のこの瞬間は充実していた。

 乳房に十分満足した俺は、唇を下へ下へと這わせていく。なだらかな腹部のラインを
舌先で味わい、小さなおヘソにキスをして、窪みに舌を入れる。
「やん・・・・くすぐったい」
麻弥がこそばゆそうに腰をくねらせる姿がとても可愛らしかった。

 ゆっくりと頭を降ろしていった俺は、彼女の下半身を見つめた。
すらりと伸びた両脚がきゅっと閉じられ、恥じらう様子を見せていた。
『脱がせても、いいよな・・・』
腰の両脇の布地に手をかけて、そのまま下へとずらせていく。
降ろし始めた時、麻弥は小さな声で「あっ」と叫んだが、抵抗自体はしなかった。
それどころかお尻を少しもたげて、俺が脱がせやすいように手伝ってくれる。

『そうか、そうだよな。こういうのって、二人でする事なんだもんな』
 一人Hの時に想像したセックスでは、最後の1枚まで全部自分の力のみで脱がせていた。
相手が手伝ってくれるなんて思ってもいなかった。
 女の子を気持ち良くさせる方法は勉強してたけど、二人でする行為だという事と
相手にも意志があるという事はあんまり考えてなかったんだ。
俺は改めて自分の考えの単純さと身勝手を恥ずかしく思った。

 パジャマを足首から抜き、塊になった布きれに顔を寄せ、なんとなく匂いを嗅いでみる。
「んふふ、なに嗅いでんのよ?えっちぃ!」
「あ・・・ははは」
うっかり情けない行動を見られてしまったのを笑ってごまかす。

「あし・・・・開いてみて」
俺の言葉にぴくっと反応した麻弥。だが、その頼みは拒否しなかった。
ゆっくり、ゆっくりと時間をかけておずおずと両の膝小僧が開かれていく。

『早く見てみたい!』
その緩慢な動きに我慢できなくなった俺は、まだ半ばほどしか開いてない
両膝の間に割って入り、麻弥のパンティに顔を寄せる。
「ん・・・恥ずかしぃ」

 至近距離の位置でその部分をじっと見つめる。
小さなリボンのワンポイントのある可愛らしい下着。
思うがままに俺はそのまま彼女の下腹部に顔を埋め、強くほお擦りをした。
胸の時とはまた違う独特の香りと感触。

 そのままパンティの上から麻弥の大事な部分に指先で触れる。
柔らかい谷間を探してその亀裂を布越しに撫でてやると、麻弥が「んっ」と小さな声を上げた。
ほとんど暴走しかけている愛しさと欲情でたまらずに何度もそこを擦り、存分に撫で回す。

「そんなに強くしたら、痛い・・・」
「あっ、ご、ごめん」
力加減がわからなく、強くし過ぎたようだ。想像よりも柔らかくぬくもりのある
彼女のあそこについつい夢中になってて、考えが回っていなかった。

 今度はさっきより力を弱めて、麻弥の大事な部分を優しく丹念に撫で回し続ける。
不意に『どんな顔してるかな?』と思いつき、顔を上げてみると
ちょうど俺の顔を覗き込んでいる麻弥と目が合ってしまった。

「・・・な、何見てんのよ」
「う、そっちだって・・・」
照れ隠しに言葉を交わす。そして、何となくお互いの考えが判った俺達は
見つめ合ったまま、小声で吹き出してしまった。
「ふふふ・・・」
「ぷっ、ははは・・・」

 そうなんだ。彼女も俺がどんな顔してるか気になって見てたんだ。
俺は、『女の子もHな事に興味があるんだ』という雑誌に書かれていた文を
今やっと信じられるような気がした。

「じゃ、いくよ」
パンティに手をかけ、ゆっくりと降ろしていく。
麻弥は腰を浮かせて手伝ってはくれたけど、やっぱり恥ずかしいのか
そこの部分を両手で隠してしまった。

 少し残念だけどそこは後回しにして、残ったパジャマの上着を麻弥の肩からはずし
下げていく。彼女の手を片方ずつ、かわりばんこに取ってパジャマを腕から抜き
俺は、とうとう麻弥を生まれたままの姿にしてしまう。

 月明かりの中、白い肌が映える。発展途中の膨らんだ胸、なだらかな腰のライン
すらりと伸びた両足のつけ根に、生え始めたばかりと思われる柔らかそうな草むら。
青白い光は本来の肌の色を見せてくれないのが残念だけど
その光りの色は彼女の美しさをより引き立てるための照明だった。

「恥ずかしいけど、見ていいよ。忘れないように、心に焼き付けておいて・・・」
と麻弥が言う。下を隠していた手をはずし、目をそむけて恥じらう姿が可愛かった。

 たまらなく愛しくなって、俺は何度も濃厚な口づけを麻弥に浴びせた。
舌をちょっと差し入れて嫌がる様子がないのを確かめると、俺はもっと深く深く
交わろうと舌先を侵入させていった。
「ん・・・んふ・・・くぅ」

困ったようなくぐもった声を麻弥があげる。が、拒否はしてないようだ。
しかも、麻弥も俺を求めるかのように舌を突き出し、差し入れてきてくれた。

甘い甘い、蜂蜜を直接舐めたよりもはるかに濃厚な味わいを感じる。
唾液に味なんてあるはずはないけど、確かにその時俺は麻弥の舌に
今まで味わった事のないくらいの強い甘さを感じていた。

 舌先で互いをつつきあい、淫らに絡ませながら俺は右手を麻弥のすべすべしたお腹から
静かに滑り降ろし、ぽわぽわした草むらを撫でる。
反射的に彼女は手を俺の右手に重ねて握ったが、その手をふり払おうとはしなかった。

俺は、そのままゆっくりと指を進行させていく。
草むらを手のひらに感じながら中指で割れ目の始まりを見つけると
そのまま谷間にそって、つけ根のほうまでそろそろと降ろしていった。

「んふぅ!・・・・ん!・・・」
口を合わせたまま、ひときわ高く麻弥があえぐ。
細い両腕を俺の首と背中に巻き付かせて、離れまいとするかのようにしっかりと抱きつく。

「恐いのかい?」
唇を離し、うるんでいる麻弥の瞳を見ながら話しかける。
彼女はふるふると首をふってその問いを否定した。

「緊張、してるだけ。けど・・・アキ君だから平気・・・」
「なら・・・・続けるよ」
彼女の顔色をうかがいながら、谷間にあてがった中指を上下にゆっくりと動かし始める。
その刺激に答えてか、時々ひくんっ、ひくんっと麻弥が震えた。

「はっ、ぁあ・・・・ふぅ・・・・・ん!ふぅ・・・・」
撫で上げ始める時にひくんっ。また、撫で上げる時にひくんっ、と彼女が痙攣する。
何度も何度も擦り続けていくうちに、だんだん彼女の奥からとろりとした蜜が
少しずつ滲み始めてくる。

「濡れてきてる・・・」
「やぁ・・・恥ずかしい」
少しうつろな顔の染まり始めた頬を両手で隠し、照れる麻弥。

谷間の上の方を撫でる時、指先にぽつんと固くあたるものがあるのが判り
俺は、彼女も興奮してきているという事がわかった。
「ここ、固くなってる。」
そう言って優しくそこをくすぐってみる。
「あ!・・・・はぅ・・・ん!」

その刺激に応じて麻弥が全身をひくつかせる。俺の指で感じてくれてるんだ。
そのままそこに攻撃を集中させ、こりこりとした突起をいじりつづけると
麻弥はその刺激を純粋に反応し、ぴくん、ぴくんと腰をひくつかせた。

麻弥の敏感な感じ方から、俺もだんだんと要領がつかめはじめてきた。
「やっぱり、ここがいいんだね?」
そう話しかけながら小さな肉のふくらみを円を描いて刺激する。こくんとうなずく彼女。

「はっはっはっ・・・・あっ・・・ああっ!」
いつも見ている顔とは全く別な、淫らに悶える麻弥の表情がそこにあった。

「も・・・もぉだめ・・・・あっ、あっ、んん!
 いっ・・・イっちゃう!」
麻弥が俺にしがみついたままぶるぶると震える。
「んっ!んんっ!・・・・くっ、あああっ!」
声を殺した叫びと同時にくすぐっている彼女の割れ目から
熱くぬめる蜜が溢れかえり、俺の右手を濡らした。


「・・・・・イっちゃったの?」
かくんと力が抜けたまま、俺の首にしがみついている麻弥は
息切れをさせながらその質問にたどたどしく答えてくれた。
「うん・・・いつも・・・はぁはぁ・・・アキ君の事考えながら・・・
 してたから・・・・ふぅ・・・よけい、感じちゃって・・・」

ちょっと信じられなかった。いつも明るくおてんばな麻弥が自分でしてたなんて。
「ねぇアキ君もあたしの事考えながらしてた時、ある?」
「え?いやその・・・」
「ずるぅい!ちゃんと答えてよぉ。あたしだって白状したんだから」

 猫のような甘えた声で、Hな答えをねだる麻弥は俺の中の想像には無いものだった。
初めての行為にしては実にあっけらかんとしている。
一度イったせいでふっきれたんだろうか
麻弥は俺の目から見て、明るいというよりハイな状態になっているように見えた。

「ね?してたんでしょ?」
「う・・・うん」
ちょっと照れくさかったけど、麻弥が打ち明けてくれたお返しに俺もちゃんと白状した。
「へへ、じゃ一緒の時間にしてた時もあったかもね」
そういって微笑む麻弥。なぜか俺の方がやたらと恥ずかしくなってくる。

「もっといろんなとこ触って。あたしもアキ君さわってあげるから。」
「うん・・・いっぱい触ろう、絶対忘れないように。」
 互いを決して忘れないように、全身で相手の愛撫を記憶するべく抱きしめ合い
相手の体をすみずみまで撫で回して、その肉体の感触を指先に刻み付ける。

首筋、ぷにぷにした胸、脇腹、小さなお尻、すらっとした背筋、か細い腕に細い指。
指を絡ませ、握り合いながら反対の手で腿を撫で、草むらの方まで手を伸ばす。
麻弥の体はどこもかしこも柔らかく、すべすべとしていて、しかも熱く火照っていた。

 体の向きを変えているうちにいつの間にか69の形になり
俺はさかさまになった麻弥の秘部に唇を寄せ、そっと舌先で舐めてみた。
『う・・・ちょっと、匂うな』
想像する時はなるべく考えないようにしていたが、やっぱりそこは誰でも多少は臭い。
俺は幻滅とまではいかないけど、やっぱり少しがっかりしてしまった。
でもこれ、確かどこかで嗅いだ時のある匂いのような・・・

「アキ君の、あたしと同じ匂いがするね」
俺のトランクスを下げ、股間のモノを両手でいじりながら
ふいに話し掛けてきた麻弥の言葉で俺も気がつく。
『そうだ、俺の匂いと似てるんだ』
食事が同じだから体臭が似てくるというのもあるんだろうけど
動物的な臭い匂いがするという共通点は彼女も俺も同じなんだよな。

俺は、女の子は妖精や女神なんかじゃなくて同じ人間なんだ、という
考えてみれば当たり前な事を改めて発見したように思った。

 そのまま始まる舌の交合。多少の匂いですら今は愛しさの対象になっていた。
麻弥の谷間を舌先でほじり、そのお返しに麻弥も俺の肉棒を咥える。
『ぬちゅる・・・ちゅぱ・・・ちゅぷ・・・』
生まれて始めて感じる舌で舐められる強烈な刺激で俺はすぐに爆発しそうだった。
ぬるりと舐め上げられる度、俺のモノはビクン!ビクン!と激しく痙攣して身悶える。
『うっ、駄目だ、一分も持ちそうにない!』

 すぐにも放出しそうになった俺は、あわてて体を離す。
ここでイくのはちょっと勿体無い。初めては麻弥の中に出したいんだ。
ちょっと残念そうな表情をしている麻弥に口づけしながら
俺は最後の交合への確認を麻弥にした。

「入れるけど、いいかい?」
「・・・・うん」
ややおびえた表情を見せながら、麻弥がゆっくりとうなずく。

「じゃ、いくよ・・・」
俺は自分のモノをつかむと、ゆっくりと麻弥の谷間へ近づけていった。

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