前略、呑兵衛様、喰兵衛様。
梅雨です。うっとうしい雨ですがこの時期旨くなる肴が種々あります。
入梅、鰯、鱧、蛸、鯵、鶏魚、穴子。
貝では、鳥貝、青柳、蛤、北寄貝、栄螺など。
雨が降ると海水が薄まる?聞いたことのない話ですが梅雨の雨を吸って魚が旨くなるのです。
(水温の関係で微生物やプランクトンの繁殖の影響のあると思われる。)
内湾の塩分の少ない所で育つ牡蠣は、山から流れる栄養豊かな川水で、
大分県日出などで有名な城下かれいなども、海底から湧く真水のおかげで旨くなるといわれています。
学術的には良く分かりませんが、ひと雨ごとに旨くなる魚達には、何らかの関係があると私は思っています。
雨水を吸って旨くなる、まるで田んぼの稲みたいな話です。
僕ラは酒を吸って元気になりますが、ハハハ。
さあ雨など吹きとばして美味しい酒と旨い魚で今夜も行きますか。
(海山便りNo.13より)
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これは、6月11日のメニュー
お通しは新じゅん菜。
入梅鰯は脂がのってます。
鱧はアスパラをまいて天婦羅でいただく。なんて上品な味!
岩牡蠣喰って、鮎喰って……夏も近い。