卯月

前略、呑べえ、喰べえ様。
4月14日、我海鮮山觧に、富久長の吟姫、みほさんがやって参りました。
第35回木陰浮月粋人盃を開催するに辺り、
翌日吟醸酒協会もあるしここはひとつ、
今田美穂さんに、お出まし願えないだろうかと
石澤に云った所「OK」という事、
ヨッシャー、ミポリンに会える。
富久長の酒にピッタシの旨い肴を造ったる。
と気合いを入れて当日を迎えた。
富久長といえば、華やかでフルーティな香り、
私の店で、何も知らずにこのお酒の虜になったお客様も多い。
自分で選び、自分の舌で感じとり好きになったのである。
とても魅力のある酒だ。
「コンバンワ」
と美穂さんは登場した。
手足がか細いスレンダーな美女だった。
「初めまして海鮮山觧の渡辺です。」
私は、少しドギマギとドキドキが入り混じり、
「ヤバイ、ステキな人じゃん、カワユイじゃん」
と、心の中でつぶやいてしまった。
私が今まで見てきた10蔵の中で、ミポリンが働いている姿、
このか細い体で動いている映像が頭の中に浮かばなかった。
しかし、会が進むにつれ、酒を利く度に、
美穂さんが麹造りをする姿、モロミを覗く姿などがフワフワと想像できるようになってきた。
華やかでフルーティだけではなく、しっかりとした力強さを舌に感じた。
料理と富久長を合わせるのは、難しいと思ったが、
揚げ物でも生物でも、肴のじゃませず、でしゃばらず、かといって軽い酒ではない、
旨酒!!なのだ。
今回の料理では、香りの出会いを彩々試してみた。
木の芽味噌やオレンジの香り、洋風焼きのバター、刺身の甘み、
どれもこれも違和感なく、
酒だけで飲める酒というよりも、多種の調理と合わせて楽しめるお酒という感覚なのだ。
食中酒としてお勧めである。
特に、寵深花風大吟醸、閑花風大吟醸は、飲んで良し、食べてよしでした。
下記は当日の海山料理です。
美穂さん、ありがとうございました。
(海山便りNo.30より)


海山便り
4月14日。木陰浮月粋人盃。(富久長の会)
今日の前菜は、香りが多い。
アボガド釜のあぶらを切るお酒は?
揚物2種は、別々のお酒と良い愛称を見せる。
大吟酒酒粕シャーベットは、酒飲みのデザート。
デザートの後も盃を重ねる。


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